お子さんが中学受験を控えているご家庭では、
「併願校はどのように決めたらいいの?」
「そもそも併願校を受ける必要はあるの?」
といった疑問を抱えている親御さんは多くいるでしょう。
そこで本記事では、中学受験で併願校を受験する理由や、併願校の選び方について解説します。
1 中学受験ではなぜ併願校が必要なのか
併願校の受験は必要ないだろうと、思う方もいるかもしれません。
ただ、中学受験において、併願校を受ける事はとても重要です。
併願校を受けるべき理由について、以下で解説します。
1-1 第一志望校の入試で力を発揮するため
中学受験のためにどれだけ努力を積み重ねてきたとしても、緊張して本来の力を発揮出来ずに終わってしまうかもしれません。
第一志望校の合格をつかみ取るためには、落ち着いて本番に臨むことが重要です。
併願校に合格していれば心にも余裕が生まれ、第一志望校の入試はリラックスして臨むことができるでしょう。
また、第一志望校を受ける前に試験の雰囲気に慣れておくことはとても重要です。
1-2 選択肢を増やすため
第一志望校に合格した場合、その学校へ進む人がほとんどでしょう。
しかし、合格した後に他の学校に興味が出る可能性もあります。
そのように後から気持ちに変化がおきることも考えられるため、選択肢を増やしておくのは重要です。
複数の学校から進学先を決めるためにも、併願校の受験も検討しましょう。
1-3 第一志望校に不合格だった時のため
もし第一志望校に不合格だったとしても、併願校に合格していればショックを和らげることができます。
また、併願校に合格することで、多少なりとも自信がつきます。
たとえ併願校や地元の公立校に通うことになったとしても、その後の中学生活もポジティブな気持ちで迎えることができるでしょう。
そのためにも併願校の受験は必要です。
2 中学受験の併願校の選び方
中学受験において、併願校はどのように選ぶべきなのか、またどのようなことに気を付けて選ぶべきか以下で解説します。
2-1 第一志望を早めに決める
併願校を決めるためには、まずは第一志望校を早めに決める必要があります。
そのため、第一志望校が頻繁に変わってしまっては、併願校もなかなか思うように定まりません。
第一志望校は、何があっても変えないくらいの気持ちで選びましょう。
第一志望校を探す際、希望する条件に合う学校が見つけられずに悩む方は多くいます。
しかし、すべての希望に合う学校というのは、滅多に見つからないでしょう。
特に重要視するポイントや、妥協できるポイントをお子さんとよく話し合って決めましょう。
2-2 幅広い選択肢を持つ
最初は日程や偏差値はあまり気にせず、さまざまな学校を見学しましょう。
多くの学校を見学することで、納得がいく学校選びがしやすくなります。
また、絶対に譲れないポイントや妥協してもいいポイントなどが分かってくるでしょう。
2-3 偏差値で4パターンに分ける
志望校を偏差値ごとに「チャレンジ校」「実力相応校」「安全校」「腕試し校」の4パターンに分けて検討しましょう。
「チャレンジ校」とは、検討時点よりも偏差値が5ポイント程度上の学校のことです。
中学受験では、本番の数か月前に一気に偏差値が上がることもあります。そういった伸びしろを考慮して決めましょう。
「実力相応校」とは、検討時点の偏差値と同レベルの学校のことです。
基本的には、第一志望校は、「チャレンジ校」か「実力相応校」のどちらかになります。
「安全校」とは、検討時点よりも偏差値が5ポイント程度下の学校のことです。
難易度が下がったとしても、行きたいと思える学校を2〜3校決めておきましょう。
安全校に合格することは、第一志望の受験で心に余裕をもって臨むためにも重要です。
「腕試し校」とは、第一志望校の入試が1月〜2月の場合に、予行演習として12月に受験する学校のことです。
学力面で余裕のある学校を選びましょう。
2-4 校風を重視する
併願校を決める際、偏差値や知名度だけで決めるのはおすすめできません。
校風や教育方針も重視して決めましょう。
その中学校によって、校風や教育方針は大きく異なります。
学校の方針が、子どもの性格や理想像に合っているのかどうかをしっかりと見極めましょう。
また、基本的には、第一志望校とあまりにも校風や教育方針がかけ離れている併願校は、おすすめできません。
あくまでも第一志望校をベースとして選ぶようにしましょう。
2-5 学校の場所や通学時間から選ぶ
志望校を決める際、学校の場所や通学時間についても無視はできません。
たとえ学校の偏差値や校風などが理想の条件に合っていたとしても、通学に何時間もかかるようでは、子どもは大変な思いをします。
通学時間の平均は60分ほどとなっているため、自宅から60分以内で通える学校が理想でしょう。
また、学校によっては通学時間制限を設けているところもあり、90分が限界値とされています。
3 まとめ
本記事では、中学受験において併願校を受験するべき3つの理由と、併願校の選び方について解説しました。
併願校を決めるためには、まずは第一志望校を早めに決めることが重要です。
そして第一志望校をベースとして、偏差値や知名度だけでなく、校風や通学時間なども考慮して検討してみてください。
第一志望校の入試で本来の力を発揮するためにも、併願校の選び方には気をつけましょう。