大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを、具体的に紹介していきます。
今回扱うのは、
高3トップレベル数学Ⅲ
第7講 よくある極限
です。
Chapter1
大学受験の数学で使える極限公式の復習です。
念のため復習しているイメージですので、
『極限の公式なんてバッチリさ!』
というトップレベルの方は、このチャプターはスルーしてOKです。
動画で紹介された極限の公式をタイプ別に分類すると、
①rnのように、自然に分かるもの
②自然対数eの定義
③三角関数、指数関数、対数関数の微分から分かるもの
の3種類に分かれます。
①は暗記せずとも、考えればすぐに分かります。
②は……暗記でしょうね。
③は、覚えていなくても大丈夫です。
sinxのx=0での導関数、exのx=0での導関数、logxのx=1での導関数を、
定義に従って計算すると思い出せます。
Chapter2
問題(1)、問題(2)の解説です。
x/ex、en/ex の極限の扱いですね。
xの値が十分に大きいとき、
x << xn << ex
なので、
x/ex、en/ex はx→∞で0に収束する
のは、知識として知っていると思います。
な~~~んだ、いつものヤツかよ……
と残念に感じた人も、動画の5分0秒あたりからの処理は一度みておきましょう。
これぞテクニカル!という感じで面白いですよ。
なぜ、動画のテクニカルな置き換えがうまく行くのか、考察してみましょう。
xを2乗するとx2になり、この2つの関数は挙動が大きく異なる
exを2乗するとe2xで、この2つの関数の挙動は大差ない
という部分がミソですか。
べき乗に対する耐性(?)の落差をついたテクニックと言えますね。
「テクニック」とだけ覚えると、他のパターンで応用がきかなくなります。
「べき乗に対する耐性の差を利用した置きかえ」と、テクニックの本質部分を整理しておくのも大切です。
Chapter3
6分40秒までは問題(3)、
6分40秒以降は問題(4)を解説したチャプターです。
トップレベルを目指すなら、(3)や(4)も、
答えだけなら計算しなくても分かるようにしましょう。
x << xn << ex
のように、x→∞で
「ex」は「xn」より圧倒的に強い(?)! のですが、逆に、
「logx」は「xn」より圧倒的に弱い(?)!
です。
logx < < x < < xn << ex
というイメージですね。
問題(3)の式変形でおさえておくべきなのは、
対数関数logxを指数関数に変えたい
→ex=t とおく
の部分でしょうか。
指数関数と対数関数は、対応を逆向きに考えただけの逆関数ですから、
ちょっとした置き換えで簡単に変えられますね。
問題(4)は、二項定理を利用した計算が紹介されています。
私は、あまりこの証明は好きではないです。
(動画で紹介されているように、扱いが厄介な場面がありますから。)
一方で、16分30秒から紹介されている式変形は、超オススメです!!
私もこの計算が大好きですよ、先生。すごく分かります!!
ここで紹介されている式変形は、色々なところで使えますので、
この記事でも補足します。
皆さん、対数の「底の変換」は知っていますよね。
授業で使っている公式は、
指数関数の「底の変換」
と言えるものです。具体的には、
ba=calogcb
という計算です。
暗記する必要はまったくありません。
指数の底を変えたら、指数部分をどう変えたらいいのか?
を、考えればいいだけです。
底を違う数字にしたい……という場面は多く、結構汎用性があります。
具体的には、2xを微分するときなどに使えますよ。
(底の変換さえできれば、2xの微分は公式として覚える必要はないです。)
Chapter4
問題(5)、問題(6)、問題(7)の解説です。
あまり捻った計算はありませんが、
(7)のように、
「指数部分が複雑で厄介」
な数式は、対数を噛ませて指数から落とすのがセオリーでしたね。
(7)の解説では、最後に再び「指数関数の底の変換」が紹介されます。
やはりこの式、大変汎用性がありますね。
さて。
突然で恐縮なのですが、たまには、私から追加の問題を出してみましょう。
問題
sinx/(1+x)の、x→0での極限値を求めましょう
(答えは書きません!)
このチャプターでは、1つ大事な話が出てきています。
「不定形」
というワードです。これ、すごく重要です。
ここまで、色々な式変形を駆使して極限を計算してきましたが、
「不定形」の極限だから式変形をしている
ということを念頭に置いてください。
不定形でない極限は、そのまま計算すればいいんです。
極限を計算しよう!どう式変形したいいのかな?
……と考える前に、
この極限は不定形かな?
と考えるクセをつけて下さい。
先ほど、急に出題した
『sinx/(1+x)の、x→0での極限』
が解けなかった人は、大反省した方がいいですよ。
だってこれ、不定形じゃないんですから……。
(まだ、この問題が解けない人向けに、仕方なく答えを書いておくと、
0/(1+0)だから、0です。)
Chapter5
問題[B]の解説です。
チャプター2では、テイラー展開(マクローリン展開)は知らなくてもいいと先生が言っていた気がしますが……
やっはり、テイラー展開を喋りたかったみたいです 笑
先生、1/120が急に登場するのはやりすぎです 笑
この問題[B]は、解けなくても心配しなくていいですよ。
(誘導がついていたら、解けるようになりましょう。)
あとはロピタルの定理ですか。。。
これは色々と、意見がありますよねえ。
動画の先生も、「知っておいた方がいい」と感じていると思います。
①穴埋め式の試験で、とりあえず答えが分かればいい
②どーーーしても極限が計算できないとき、仕方なく使う
など、使った方がいい場面もあるかと思います。
(②のケースは、「すみません、どうしても分からなかったので、範囲外とは知りつつ使いました」とでも、答案の端で謝っておきましょう。)
ちなみに、①でも②でも、定理の前提条件はキッチリ勉強して使って下さい。
『何でもかんでも、分母分子を微分すればいい!』わけではないです。
(ちなみに、ロピタルの定理の証明ですが、使う道具は「平均値の定理」です。
数Ⅲでも習う定理ですから、頑張ればその証明も理解できるかも……とはなりません。
やはりロピタルは範囲外ですよね。)