【問題集・参考書の活用法 英語 第14回 : 「システム英単語/システム英熟語」】
このカテゴリーでは、Izu(いず)が様々な参考書・問題集の使い方の例を解説します。
第14回は、駿台文庫さんから出ている英単語・英熟語帳「システム英単語/システム英熟語」です。
毎度の定型文ですが、解説のスタンスは、この参考書・問題集を使うなら、ということです。
良い・悪いは個人の好みや学習状況で変わってきますので、それには触れません。
既にお持ちの方、これから参考書・問題集を買おうとしている方のお役に立てれば幸いです。
では、本題へ!
<~システム英単語編~ コンパクトなフレーズが覚えやすい!>
さて、今回まず最初にご紹介するのは、「システム英単語(シス単)」です。
単語帳のシェア3トップのうちの一角、と言ってもいいのではないでしょうか。
今に限らず、大学受験生の単語帳と言えば、「ターゲット」・「シス単」・「速単」あたりはおなじみですね(速単=速読英単語)。
使いやすい英単語帳は、極論を言えば「人それぞれ」ですので、自分にとって使い勝手がよいかを確認してから始めたいですね。
では、システム英単語の特長をズバリご紹介します!・・・
とその前に、シス単の概要をさらっとお伝えしなければなりませんね。
この「システム英単語」ですが、「システム英単語」と「システム英単語Basic」があります。
今回ご紹介するのは「システム英単語」になります。
こちらは難関大学入試レベルまで対応しており、必出2027語に加え、多義語184語が載っています。
そしてその構成ですが、以下のようになっています。
・Stage1: Fundamental Stage
(1)動詞(2)名詞(3)形容詞(4)副詞・その他(5)動詞(6)名詞(7)形容詞(8)副詞・その他
・Stage2: Essential Stage
(1)動詞(2)名詞(3)形容詞(4)副詞・その他(5)動詞(6)名詞(7)形容詞(8)副詞・その他
・Stage3: Advanced Stage
(1)動詞(2)名詞(3)形容詞(4)動詞(5)名詞(6)形容詞(7)副詞・その他
・Stage4: Final Stage
(1) 動詞(2)名詞(3)形容詞(4)副詞・その他
・Stage5: 多義語のBrush Up
Stage1の使用頻度の高い英単語から始まり、Stage4で入試の最難関レベルまで、幅広く対応しています。
Stage5は、簡単な単語なのに意外な意味がある英単語シリーズ、となっています。
また、品詞ごとにまとまっているので、いちいち1つ1つの単語の品詞を確認する作業が省けそうなのも使い勝手がよさそうです。
ではお待たせしました!
今度こそ、システム英単語の特長をズバリご紹介します!
特長:MINIMAL PHRASESが使いやすい!
何といっても、シス単といえばこれではないでしょうか。
カタカナにしますと、ミニマルフレーズ、です。
ミニマルフレーズって何?って思う方もいますよね。
その英単語がどう使われるかを、実際の使用例であるフレーズで示してくれているものです。
が・・・これでもピンとこないかもしれませんね。
具体例を1つ示しましょう。
【 audience 】 ※名詞より
この単語、意味はもちろん知っている、という方が圧倒的に多いと思います。
そうですね、「聴衆」という意味です。
シス単では、まず下のような「ミニマルフレーズ」が最初にきています。
gather a large audience / 大勢の観客を集める
となっています。
そしてその後に、
audience / (集合的に)聴衆、観客
とあり、さらに
× many/few audiences
[語法] 「多い/少ない観客」は、a large/small audience という。
と続きます。
イメージがつかめましたでしょうか。
まず最初に、よく聞く「カタマリ」でその単語の意味を確かめます。
この例であれば、largeと合わせてaudienceの意味を頭に入れることになりそうですね。
フレーズを発音して覚えることによって、「大勢(おおぜい)はlargeで表す単語なんだな。」のように、audienceそのものも記憶に残りやすいのではないでしょうか。
だったらフレーズではなくて一文まるまるでいいじゃん!
そう思う方も多分いるはずです。
あるいは逆に、フレーズだと長ったらしいから基本は例文とか要らない!
そう思う方もいるかもしれませんね。
冒頭でも書きましたが、単語帳の使いやすさは極論を言えば「人それぞれ」です。
シス単のミニマルフレーズが自分には向いている、という方が使えばいいと思うんですね。
ですが、シス単は単語帳のシェア3トップのうちの一角と言えるほどの支持を集めている単語帳です。
この「ミニマルフレーズ」で覚える方法が合う高校生が、きっと多いに違いありません!
<~システム英熟語編~ カテゴリー分けされた構成が覚えやすい!>
続いて熟語(イディオム)暗記のための「システム英熟語」をご紹介しますね。
基本、高校生は単語帳と熟語帳は同系列で揃える傾向にありますね。
ですので、システム英単語を使っている方は、システム英熟語でよいと思います。
「え、熟語もやる必要がありますか?」ですって!?
たまにこのように聞かれますが、逆にやらなくていい理由ってなんですか、ということです。
熟語の知識があれば、一瞬で正解が分かる問題も多いですし、長文読解でもその知識は大活躍しますよ。
英単語と並行して英熟語の暗記も進めましょう。
では、システム英熟語の構成をみてみましょう。
・Part1: 基本動詞でとらえるイディオム
・Part2: 前置詞でつかむイディオム
・Part3: 副詞でつかむイディオム
・Part4: 数量と比較のイディオム107
・Part5: 名詞でまとめるイディオム79
・Part6: 形容詞の文型とイディオム48
・Part7: 助動詞のイディオム22
全Partで、合計1674つのイディオムを学習できます。
このうち、Part1~2だけで、8割近いページ数となります。
シス単もそうでしたが、やや語数は多めになりますので、難関大学志望者にも人気がある熟語帳ですね。
では、システム英熟語の特長をみてみましょう。
特長:品詞別+重要度の区分けが使いやすい!
これでは何を伝えたいのかみなさんピンときませんよね。
Part1のとあるページの一部を例に出してみましょう。
remember Ving / Vしたことを覚えている
remember to V / 忘れずにVする
(この下にある補足説明と例文は省略します)
regret Ving / Vしたことを後悔する
regret to V / 残念ながらVする
(この下にある補足説明と例文は省略します)
まず、同じ語(この例だと動詞rememberとregret)から派生するイディオムをまとめて覚えられる点が、頭の中を整理しやすいのではないかなと思いますね。
それに加え、みなさんお気づきだと思いますが、色分けがポイントです。
背景が濃い青=最重要熟語、背景が薄い青+黒字=重要熟語、背景が薄い青+青字=難熟語、と示してくれています。
1つの語から枝分かれして覚えられ、かつ、その重要度も分かる点が、このシステム英熟語の特長だと言えるのではないでしょうか。
付け加えるならば、全熟語に対して例文が1つ載せられている点も、実際の使われ方がイメージできてよいと思いますよ。
「重要度順に区分けされている方が自分は好みです。」という高校生も当然いると思います。
それであれば、第1章:最重要>第2章:重要、のような構成の熟語帳を見つければいいだけですからね。
単語帳と同様、熟語帳も極論「好み」ですから(語数は志望大学レベルに対応しているものにしてくださいね)。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
今回は、数ある英単語・英熟語帳の中でも知名度が抜群な「システム英単語/システム英熟語」をご紹介しました。
ちなみに、英単語のおススメ学習法も以前UPしていますので、ご興味ありましたらぜひそちらもご参照くださいね。
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そんな方はぜひ一度、当塾にご相談ください。
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それではまた次の記事でお会いしましょう。
See you !