「勉強しようとすると眠くなってしまう」
「勉強しないといけないとわかってはいても、どうしても眠気に勝てない」
「勉強に対する拒否反応が強くて、勉強を続けられない」
「授業中、どうしても眠ってしまう」
受験に向けて勉強する中で、勉強への拒否反応からどうしても眠くなってしまい勉強に集中できない、という悩みを抱えている方は多いと思います。
勉強を始めると現れる眠気、その原因は何なのでしょうか。
本記事では、現役塾講師の筆者が、「勉強中に眠くなる原因3つ」と「眠くなるときの対策方法3つ」をお伝えいたします。
今後、勉強を進めていく際に、参考にしていただければ幸いです。
なぜ勉強中に眠くなるのか?
まず、なぜ勉強中に眠くなってしまうのでしょうか。
ここでは、その原因として考えられるものを3つご紹介します。
理由①勉強への拒否反応
1つ目の原因は「勉強への拒否反応」です。
人によっては、何らかの理由から、勉強や特定の科目に強い苦手意識を持っている場合があります。
私の指導経験の中では、たとえば以下のような生徒さんがいらっしゃいました。
・学校の数学の先生がとても苦手で、その先生への苦手意識が数学の苦手意識と結びついている
・文章を読むことがそもそも苦手なため、すぐに内容を理解することのできない英語を読むことに対して抵抗感が強い
・勉強に向かい合うと、将来のことや周りと自分の差について考えてしまい、集中することができない。離れたくなってしまう。
以上のように「勉強への拒否反応がある」と言っても、さまざまな種類のものが考えられます。
理由②勉強に慣れていない
考えられる原因の2つ目は「勉強に慣れていない」ということです。
人間は、慣れていない行動をするときに大きなエネルギーを消費してしまうものです。
たとえば、まったく勉強していなかった人がいきなり長時間勉強しようとすると、どうしても脳が拒否反応を起こし、眠くなったり集中力が切れたりしてしまいます。
受験生の中には、受験が近づいてきて、一気に勉強量を増やさなければならない、と焦る人もいると思います。
もちろん勉強時間を増やすことは大切なことですが、それで勉強に対する苦手意識が強くなったり、体調を崩してしまっては本末転倒です。
「2.眠くなるときの対策方法3つ」(※下記参照)を参考に、健康的に勉強に取り組んでいくことをおすすめします。
理由③睡眠不足
3つ目の原因は「睡眠不足」です。
多くの受験生は、勉強時間を長く確保するために夜更かしをしがちです。
ですがそれが原因となって「睡眠時間の減少」「睡眠の質の悪化」が起こることがあります。
睡眠時間が短く睡眠の質が悪くなってしまうと、日中の眠気につながり、勉強中に眠くなる原因になることがあります。
眠くなるときの対策方法3つ
ここからは、勉強中に眠くなるときの対策方法を3つご紹介します。
①拒否反応の原因を探し、そのストレスを避ける
勉強に対する拒否反応が強いがゆえに勉強中に眠くなる場合には、まずはじめに、あなたの勉強への拒否反応の原因を見極めることをおすすめします。
そして、原因を見極めた上で、その原因の解消・拒否反応の軽減に向けた対策を立てていきましょう。
私が個別指導の塾講師として、勉強に拒否反応がある生徒さんと関わった際には、以下のような対策を一緒に考え、実行しました。
参考にしてみてください。
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・学校の数学の先生がとても苦手で、その先生への苦手意識が数学の苦手意識と結びついている
→「学校の教科書など、その先生を思い出すようなテキストは使わない」
→「塾では、学校の座学のような授業ではなく、細かく質問や確認をする双方向の授業を行う」
→「出席日数などを計算して、その数学の先生の授業にできる限り出ないようにする」
・文章を読むことがそもそも苦手なため、すぐに内容を理解することのできない英語を読むことに対して、抵抗感が強い
→「非常に短く、難易度の低い短文を使い、まずは「英語を読むこと」に少しずつ慣れていく
→「英語への拒否反応を強めないために、はじめは英語の自習時間を長くしすぎない」
→「簡単な英文が抵抗感なく読めるようになれば、少しずつ難易度を上げていく」
・勉強に向かい合うと、将来のことや周りと自分の差について考えてしまい、集中することができない。離れたくなってしまう。
→「どういった不安があるのか書き出す。それぞれに対する対策方法を、友達や仲の良い人にアドバイスするつもりになって考える」
→「まず、1日に5分だけは机に向かう習慣をつける」
→「机に向かう習慣がつけば、無理のない範囲で時間を伸ばしていく」
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②脳を少しずつ慣らしていく
「勉強する習慣がついていない」
「勉強に慣れていない」
場合には、脳を少しずつ慣らしていくことがおすすめです。
勉強時間をいきなり長時間に設定すると、人間の脳はなかなか順応できません。
ですので、まずは5分、10分、30分などから、徐々に勉強時間を伸ばしていきましょう。
そうすることで、勉強への拒否反応・苦手意識を強化することなく、勉強の習慣を獲得していくことができるはずです。
③睡眠時間や睡眠前の習慣の見直しをする
勉強時間を確保することも大切ですが、記憶力に良い影響を及ぼすといわれている「睡眠」を取ることも同じように大切です。
睡眠不足で勉強中に眠くなってしまう人は、睡眠時間や睡眠前の習慣の見直しをしましょう。
睡眠時間は、基本的には6〜8時間ほどは取ったほうがよいと言われています。
そして就寝前は、何かを食べることや、スマホやパソコンなどの明るい画面を見ることを控えて、寝る1時間ほど前から寝る準備に取り掛かっておきましょう。
勉強中に眠くなる原因を見極めて、あなたに合った対策を取っていこう!
「勉強中に眠くなってしまう」という悩みの背景には、「勉強への拒否反応」「勉強に慣れていない」「睡眠不足」などのように、人それぞれの原因や理由が考えられます。
ぜひ、あなたの原因を見極め、対策をして「勉強に長時間集中できる人」を目指していきましょう。