2021年度にセンター試験が大学入試共通テストへ生まれ変わると、英語の試験形式も大幅に変化しました。
リーディング:配点100点 試験時間80分 リスニング :配点100点 試験時間60分(準備時間が30分)
配点と試験時間だけでなく、問題形式も大きく変化しました。
リーディングでは問題文の語数が増加、リスニングでは表やグラフを利用した問題が出題されるなどの特徴がみられます。そのため、試験時間内に解き終わらないという声が多くみられるようです。
特にリーディングは文章の語数と問題数が多いため試験時間との付き合いが難しいかもしれません。しかし、リーディングの試験時間は決して不可能な程厳しいものではありません。
また、問題形式がだいたい決まったものであることから、試験時間内に問題を解き終わることができない場合にも十分に対策が可能です。
そのため、今回の記事では共通テストの英語を時間内に解き終わらせるためのヒントを紹介します。
リーディング
まずは各大問にかける時間の目安をたてるために、大問の配点を確認してみましょう。
大問 | 配点 | 合計 |
第1問 | 2点 × 5問 | 10点 |
第2問 | 2点 × 10問 | 20点 |
第3問 | 3点 × 5問 | 15点 |
第4問 | 2点 × 2問 + 3点 × 4問 | 16点 |
第5問 | 3点 × 5問 | 15点 |
第6問 | 3点 × 8問 | 24点 |
ここから、最初から最後にかけて一つの大問あたりの配点が増えていることが分かります。
具体的には第3問から一問あたりの配点が2点から3点となります。
つまり、時間配分が上手くいかずに後半の問題に時間をかけることができなくなると大きな失点へ繋がってしまうことになります。
しかし、だからといって配点が大きい後半の問題から解答を始めることをおすすめすることはできません。
なぜかというと、後半ではそれなりの集中力を要する難易度の高い問題が出題されるためです。
長文問題、複数の英文を読み比べる問題などが出題されます。
そのため、最初の設問から順番に解答していくことが最善策であるといえるのではないでしょうか。
前半の問題をスピーディーに解答しながら英語を理解する感覚に慣れつつ、後半の問題を解答する時間を残しておくようにするといいでしょう。
時間の目安
一問あたりの配点が2点である前半(第1問、第2問)の問題は比較的問題文が短く、イラストや図を含んだ問題になっているため、先述したようにミスを最低限に抑えつつスピーディーに解答していくことが重要です。
目安としては30分〜35分以内に第3問までを解き終えるようにすると良いでしょう。
遅くとも40分以内には第4問の解答に移ることができるようにしなければ試験時間内に解答は厳しくなります。
まずはサンプル問題や模擬問題を時間を計って解いてみてください。
第3問までを解き終えるまでに40分以上かかってしまうような方は語彙不足や文法の理解不足など、基礎固めがまだ足りていないことが考えられます。
その場合は共通テストの問題演習をする前に基本的な知識の補充をするようにするようにしましょう。
そして、すべての大問の中で一番時間がかかるのは第6問だといわれています。第6問に20分〜25分程はかけられるようにしましょう。
速読力が大切!
なにしろリーディング問題のボリュームは大きいため、速読する力は大切になります。
しかし、共通テストの問題は問題の英文すべてを最初から最後まで完璧に理解することができなくとも問題を解くことが多くあります。
問われている質問の答えが文章の一部分にあることが多いためです。
そのため、英文を読み始める前に設問を先読みし、この大問では何が問われているのか頭に入れてから英文を読むようにしましょう。
そうすると英文を全て読み終えなくとも、解答することができる問題が多くあります。
設問の先読みはスピーディーな解答をするのに大いに役立ちます。
マークミスは大問ごとに確認
共通テストの解答は全てマークシート形式で行われます。
問題を解き終えてからマークミスに気が付くと修正に膨大な時間がかかってしまいます。
ミスは誰でもすることですが、ミスの修正のために時間をロスしてしまわないよう、ミスにはすぐ気づきましょう。そのためには、大問を終えるごとに、素早くマークミスがないか確認するようにすると良いでしょう。
リスニング
大問 | 配点 | 合計 |
第1問 | 3点 × 3問 + 4点 × 4問 | 25点 |
第2問 | 4点 × 4問 | 16点 |
第3問 | 3点 × 6問 | 18点 |
第4問 | 1点 × 4問 + 4点 × 2問 | 12点 |
第5問 | 3点 × 1問 + 2点 × 2問 + 4点 × 2問 | 15点 |
第6問 | 3点 × 2問 + 4点 × 2問 | 14点 |
リスニングは放送される音声にあわせて解答していくため、試験時間内に問題を網羅することができないということはないでしょう。
しかし、音声のスピードについていきながら解答することができるかどうかは別の問題です。
放送される音声についていきながら解答をするためには、リーディングと同様に問題の先読みがキーとなります。
・指示文が放送されているとき
・大問1など解答にそれほど時間がかからない問題を早めに終えたとき
・問題文が二回放送される問題で一回目で解答が分かったとき
などには、把握するべき情報が多い後半の問題を先読みしておくことをおすすめします。
さいごに
共通テストの中でも英語の試験は特に時間との戦いとなります。
大問ごとの配点を理解しながら上手な時間配分の仕方を身につけ、今回の記事の内容を、正確かつスピーディーに試験を攻略するための参考にしてください。