大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを紹介していきます。
今回扱うのは、
高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第20講
数列の和と一般項
です。
数列の一般項から数列の和を求めるのではなく、
数列の和が与えられたとき、どう処理するのか?
を解説する講座です。
具体的には、
a1+a2+a3+……an=Sn
で、Snが分かっているケースの処理です。
チャプター1でも紹介されていますが、
このときの処理は定番です。
次の①、②を利用します。
①n=1を代入した a1=S1 からa1を求める
②an=Sn-Sn-1 からanを求める
①、②ともに、覚えるようなものではありません。
①はただ代入しただけですし、②もSnの意味から直ちに従います。
①、②の詳しい解説はチャプター1で堺先生がしてくれているので、
不安な人はチャプター1を視聴しましょう。
Chapter1
問題(1)、(2)の解説です。
①n=1を代入した a1=S1 からa1を求める
②an=Sn-Sn-1 からanを求める
について、その理由を解説してくれています。
わざわざ覚えるほどのものではないので、実戦ですぐに思い出せるように、
しっかり理屈を習得しておきましょう。
そして、1つ注意点がありましたね。
②an=Sn-Sn-1 からanを求める
は、n≧2での関係式という点です。
そのため、n=1については別途確認が必要です。
ここまではよくある注意なのですが、
n=1のときとn≧2をまとめられる条件と、見抜き方
について説明しているのも面白いですね。
知らなくても困らないのですが、知っていると得な気分になれます。
具体的な条件のネタバレは避けます。
ぜひ、授業動画で確認しましょう。
……と思ったのですが、やっぱりヒントだけ出します。
①a1=S1 からa1を求める
②an=Sn-Sn-1 からanを求める
と、2通りの計算をしたものが一致するのはいつか?
が問題です。
②の計算が、n=1でも通用するのか?
という判定とも言えます。
そこで、②にn=1を代入してみましょう。
a1=S1-S0
S1とはa1と同じなので、
a1=a1-S0
この式が正しいのなら、②の計算はn=1、
すなわちa1の計算でも使えるはずです。
逆に、この式が正しくないなら、②の計算はn=1のときにおかしくなります。
そのための条件は何か? と考えるといいでしょう。
(ほとんど答えを言ってしまったかもしれません。)
ところで、n=1 と n≧2 を分けて処理する問題は他にもありましたよね。
そう、階差数列の一般項を求める計算です。
an+1-an=(nの式)
から、一般項anを計算するときは、n≧2の条件で計算するのでしたね。
階差数列でも、n=1 と n≧2 を分けて計算した後、
n≧1とまとめられるか?
をチェックすることをしました。
この、階差数列のときはどうなのでしょうね?
つまり、
階差数列の計算について、n=1のときとn≧2をまとめられる条件と、見抜き方
はどうなっているのでしょう?
せっかく、Snがらみの話を勉強したのですから、
階差数列についても考察してみましょうよ。
トップレベルを目指す人は、こういうところも知っておきたいですね。
(考えるヒントは、この記事の中で、先ほど示しました。)
Chapter2
問題(3)、(4)を扱うチャプターです。
Sn=(anとnの式)
というタイプの問題です。
チャプター1の問題(1)、(2)からは少し変形されていますが、
基本的なところは同じです。
①n=1を代入した a1=S1
②an=Sn-Sn-1
を使って解答します。
問題(1)、(2)と違う部分は②です。
Snにanが入っているため、
②から得られるのは数列anの漸化式になります。
漸化式に帰着できれば、あとは漸化式を解くだけですね。
また、問題(3)の解説で紹介されている小技も重要です。
anとan-1の漸化式ではなく、普段から解きなれているan+1とanの漸化式で処理する
のは、いい小技です。
そのために、②を
an+1=Sn+1-Sn
の形で使うのが、地味ながらいいテクニックですね。
ぜひ、授業動画を視聴して吸収しましょう。
問題(4)は、ちょっと難易度があがっています。
授業動画で解説されている流れの方が「キレイ」なのですが、
実戦的には別解も練習しておきたいですね。
それは、
実験→一般項予測→帰納法で証明
の流れです。
始めからキレイな流れで、理想的に解けるとは限りません。
与えらえた条件からa1,a2,a3,a4ぐらいを計算すると、
一般項の予想がつきそうです。
そこから、数学的帰納法を使って証明する作戦です。
トップレベルを目指す皆さまは、ぜひこの方針で問題を解いてみましょう。
ポイントは、
Sn+1=Sn+an+1
として、Snの計算には帰納法の仮定が使えるよう工夫するあたりでしょうか。
非常に原始的な解法ですが、案外頼りになる解法です。
(補足: 普通の帰納法でも行けそうですね。失礼しました。)
こういった問題でも、「実験」は重要です。
a1,a2,a3,a4を計算する過程で、色々と見えてくることがあります。
最終的にキレイな解法を狙う場合でも、
「まずは実験する」という行為はムダになりません。
遠慮なく、ガンガン実験するのをオススメします。