このカテゴリーでは、参考書・問題集おススメ4選を使って学習する際に、前もって知っておきたいことをIzu(いず)が質疑応答形式でお話しします。
第6回は、【英文解釈】編です。
今後の英語学習にお役立てくださいね。
① 英文解釈って長文読解とは違いますか?
そうですね、イメージとしては「長文を正確に読むための技術」とでもなりますでしょうか。
英文解釈とは、単語・イディオム・文法の習得知識を用いて、英文が伝えたい意味を正しく汲み取る、そういった訓練です。
もっと簡単に言いますと、英文の意味を正しくつかむ訓練、です!
英文法がひと通り固まった後、いきなり数百語あるような長文読解の学習にシフトする前に、まずは英文解釈の訓練を取り入れたいですね。
英語の長文は、【長文全体 → 各パラグラフ → 一文一文】と細分化できますね。
一文一文の意味を正確につかむ力があれば、英語の長文は時間さえかければ読める状態になるはずなのです。
長文読解の学習はむしろ、本文の内容に関する設問処理を訓練する学習であり、また、時間内に長文を読んで解答する訓練になります。
英文解釈の訓練は、これまで学習した単語・イディオム・文法の知識を長文読解につなげる「橋渡し」の役割を果たすのです。
長文読解中心の学習に移る前段階の学習として、英文解釈の訓練は必須と考えましょう。
② 英文解釈ってどんな勉強ですか?
文の構造を把握し、まずはその構造に忠実に和訳する訓練です。
例えば、一主語(S)はどこからどこまでか、V(動詞)の語法はどうなっているか、目的語(O)はどこからどこまでか、接続詞以下の役割はどうなっているか、など、一文の全てを明らかにして和訳につなげます。
このように一文を「完全解析」することで、正確な「直訳」が作れます。
まずはどんな文でも意味を取れるようにする訓練、これが英文解釈になりますね。
S・V・O・Cや(形容詞句/節)・<副詞句/節>・[名詞句/節]など、記号も使えるようにしていきましょう。
その記号通りに忠実に和訳を作り、必要であればより分かりやすい日本語にする(=意訳)ような学習をすることで、この後の長文読解の精度も高まるはずですよ。
③ 長文読解の題材で訓練してもいいでしょうか。
長文読解の場合、語数にして300~1000語くらいになるかと思います。
文で数えるとどれくらいになるのでしょうか。
その文全てを、②で述べたような解析をするのは時間がかかりすぎます。
長文読解専用問題集の場合、解説には全ての文の詳しい文構造解析は載せられていません。
また、英文解釈にふさわしい文・テーマというものがあるはずです。
ですので、「英文解釈専用」の問題集で進めましょう!
この解釈は「S・Vの省略がテーマ」のように、構造を把握する上でポイントとなる事項を理解しながら、まずは短い文から始めてくださいね。
④ どのタイミングで英文解釈の訓練はするべきですか?
これは大事なことなので、繰り返しますね(①でもお伝えしましたが)。
【英単語・イディオムINPUT+英文法理解 → 英文法基礎演習 → 英文法応用演習 → 英文解釈 → 長文読解】
ズバリ、ここです!
英作文と同様、英文解釈もこれまでに培ってきた基礎力を「フル稼働」して一文の解析に取り組みます。
土台がしっかり固まってから、満を持して英文解釈の学習へと移ってください。
逆に、英文解釈を飛ばしていきなり長文読解には入らないようにしましょう!
⑤ 解説をどう活用したらいいですか?
英文解釈の解説は、当然ですが一文一文の正しい理解と、和訳例が載っています。
訳し終えたら解説を見て、自分の英文構造の捉え方が正しいかどうかをまず照合します。
文の要素(S・V・O・C)や、文と文のつながり、動詞の語法など、ご自身の解釈とズレがないかを重点的にみてください。
その後、解説の和訳例とご自身の和訳を比べ、直すべき箇所があればその原因を英文に戻って確認するようにしましょう。
そのような和訳になることに納得できたら、もう一度、問題となっている文だけを見て自力で正確に和訳する、という復習ができれば尚いいですね!
⑥ 英文解釈の問題集は何周もした方がいいですか?
もちろんやれるに越したことはないのですが、英文解釈の学習に入る頃は、割と入試本番まで遠くない時期になっているケースが多いです。
この後には、「長文読解」という入試英語学習の山場が待っています。
そうなりますと、英文解釈の学習に何か月も費やすことが難しいですよね。
ですので、復習は効率よく行う必要が出てきます。
例えば、1周目で正確に構造把握ができなかった問題にだけ×印をつけておき、2周目は×印だけやってみるのもいいかもしれません。
こればかりは、「入試本番までの残り期間」と相談し、長文読解学習の時間がちゃんと確保できるスケジュールで動きましょう!
以上、よくある「英文解釈」に関するQ&Aでした~!
長文読解の学習に早く移りたくなる気持ちはすごく分かりますが、読解の精度を高める訓練として、必ず英文解釈の道を通ってくださいね。