このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第12回英文法テーマは「接続詞」です。
基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。
では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください! (by Izu)
<接続詞の「差のつく」ポイントはコレ!>
※間違えやすい言い方
誤): I don’t have any sons and daughters .
「私には息子も娘もおりません。」という意味にしたいのだが、「AもBも~ない」という意味で「not A and B」は用いてはならず、「not A or B」の形で表さなければならない。
正): I don’t have any sons or daughters .
※言い換えのor
例): I am interested in linguistics , or the study of language .
このorは、直前の【 linguistics:言語学 】を分かりやすく【 言葉の学問 】と言い換えており、「すなわち・つまり」などと訳す。
※このthatは何?その1
例): I don’t want to believe the fact that she married him .
「彼女が彼と結婚したという事実を信じたくない。」という意味。名詞の内容をthat節が説明するという【同格】の用法である。
that以下は完全文であることから分かるように、関係代名詞thatではない。訳す際は、「~という名詞」と訳すとよい。
※同格thatと結びつく代表的名詞:evidence(証拠)/chance(可能性)/report(報告)/rumor(うわさ)/information(情報)idea・thought(考え)/opinion(意見)/proposal(提案)/decision(決定)/suggestion(提案)/demand(要求)/hope(希望)
※このthatは何?その2
例): I’m sorry (that) he didn’t accept the offer .
「彼がそのオファーを受けなくて残念に思います。」という意味。感情を表す形容詞の後に続くthat節は、その感情の原因・理由を表している。このthatは省略されることが多く、また、意味的に名詞節ともとれるが(~受けなかったことを残念に…)、形容詞(この例の場合はsorry)を修飾する副詞節である、と考えることもできる。
※これは正しい?
例): It makes no difference to me whether or not he is an experienced worker .
「彼が経験者かそうでないかは、私にはどうでもよいことだ。」という意味。whetherの場合は、or notはくっつけて使ってもよい(ifにこの使い方はない)ため、この文は特に問題はない(もちろん、~ whether he is an experienced worker or not としてもよいが)。
※よく出る構文 その1
例): I didn’t go abroad until I was 35 .
直訳すると「私は35歳になるまで(ずっと)、海外に行かなかった。」となるが、「~するまで…しない=~して初めて…する」という意訳で問題に登場する。「私は35歳になって初めて海外に行った。」と訳され、整序問題で特に頻出な構文である。
※よく出る構文 その2
例): It will not be long before your father recovers from his illness .
直訳すると「あなたのお父さんが病気から快復する前は長くないでしょう。」となるが、堅苦しい日本語訳だと感じるはず。この構文は「まもなくSはV~する」と訳されるので、日本語訳は「まもなくあなたのお父さんは病気から快復するよ。」のように訳を作るとよい。逆に、上の構文からnotを外すと、「なかなかSはV~しないでしょう。」という意味の構文となる。
※if「もし~ならば」の代用表現
例): If you are elected captain , this team will get better .
= Suppose / Supposing (that) you are elected captain , this team will get better .
「もしあなたがキャプテンに選ばれたら、このチームはもっと良くなるだろう。」という意味。supposeは「想像・推測・仮定する」という意味であるため、このようにifの代わりにsuppose/supposingどちらを用いても「条件」を表すことができる。
※only if「~しさえすれば」の代用表現
例): I will come only if I’m invited .
= I will come provided / providing (that) I’m invited .
provide「~を与える・用意する」という動詞から派生した言い方。現在分詞providing・過去分詞providedどちらを用いてもonly ifに近い意味の言い方になる(全般的にprovidedの方がよく使われるが、会話表現ではprovidingも用いられる)。
※譲歩のasはちょっと特殊な語順で使う!
例): Though (Although) he is young , he is a confident man .
→ 彼は若いけれども、自信家だ。
書換): Young as(though) he is , he is a confident man .
堅い言い方だが、【形容詞・副詞など+as/though+SV~】で、「~だけれども」という意味を表せる。althoughは使わない。
※so ~ that … / such ~ that … 2つの構文との違いは?
例): It was such an interesting novel that I read it in a day .
「それはとても面白い小説であったので、1日で読んだ。」という意味。訳し方はso ~ that …の構文と同じでよいが、soの後には形容詞・副詞がくるのに対し(so:副詞)、suchの後には名詞句(a+形容詞+名詞 など)がくる。
書換): It was so interesting a book that I read it in a day .
整序問題頻出!これをso ~ that …の構文に変換した場合、soが修飾できる形容詞が不定冠詞a/anの前に移る!
※見極め応用編 どちらが正しい文?
例1): He got such nice presents that he nearly jumped with joy .
例2): He got so nice presents that he nearly jumped with joy .
「彼は素晴らしいプレゼントをもらったので、小躍りした。」という意味。素晴らしいプレゼントが複数名詞であることに注目する。
形容詞+複数名詞の場合は、such ~ that … は使えるが、so ~ that … は使えない。従って、例1の文が正しい。
※入試でよく出るsuch thatの構文
例): Her talent was such that she became famous soon .
このようにsuch that ~とくっついていたら、【such = so great】と考えるとよい。「彼の才能はすばらしかったので、~」と訳す。
第12回「接続詞」は以上です。
基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!