大学受験では英検®を持っていると有利になる場合がある!
大学受験では「英語外部試験利用入試」といって、英語の外部試験で取得した資格が入試に利用される制度があります。
英語の外部試験にはTOEICやTEAPなど色々ありますが、最も多くの大学が採用しているのは「実用英語技能検定®(英検®®)」です。
グローバル化が進み、英語力が重視されていく現代だからこそ、英語外部試験利用入試を取り入れる大学は年々増えています。
「大学受験をするなら英検®を取得しておいた方がいいの?」
「具体的にはどのように英検®が入試に利用されるの?」
本記事ではこういった疑問を解消すべく、大学受験で英検®を持っていると優遇されるケースについて解説していきます。
英検®を受験する上で押さえておくべき点も合わせて紹介していますので、大学進学を希望している高校生の方は、ぜひ参考にしてください。
英検®が大学受験に関わってくるパターン
大学や学部によって、どういった入試制度を採用しているかはさまざまです。
そのため志望校の募集要項を早いうちから調べおき、英検®を取得した方が良いかどうかを判断する必要があります。
英検®が受験に活かせる主なパターンは以下の4通りです。
1 出願資格
英検®を持っていれば有利になるというのではなく、そもそも資格がないと受験できない方式です。
学校推薦型や総合型の選抜で主に採用されています。
出願資格の方式を利用する場合、英語試験が免除されることが多いのも特徴です。
2 得点換算
共通テストや大学で行われる入試の代わりに、取得した英検®レベルが得点として換算されます。
たとえば、「英検®2級を保有していれば、英語の得点を80点と見なす」というような感じです。
取得級によっては、入試で実施される「英語」を受ける必要がありません。
一般選抜では、こちらの方式を採用されていることが多いです。
3 加点
指定されたレベル以上の英検資格があれば、共通テストや大学独自で行われる入試の「英語」の得点に加点される方式です。
4 判定優遇・合否参考
大学受験で合否を判定するときに、英検®を持っていれば有利に考慮してもらえる方式です。
英検受験の前に知っておくべきこと
英検®を持っていれば大学受験で有利になる場合があるとお伝えしましたが、受験に臨む前に最低限知っておきたいポイントがいくつかあります。
英検®の受験を検討しているという方は、必ずお読みください。
自分が目指すべきレベルを知る
入試に活かせる英検®のレベルは大学や学部によって異なるため、まずは各公式サイトなどを確認しましょう。
一般的には、2級~準1級の英語力を求める大学が多いです。
さらに級だけでなく、「英検CSEスコア」を重視する大学もあることを知っておきましょう。
英検CSEスコアとは、英検®の各級の4技能(リスニング・リーディング・スピーキング・ライティング)をユニバーサルなスコア尺度に基づいて表したものです。
自分の英検CSEスコアは、英検®を受験した後に届く成績表でチェックできます。
「従来型」と「S-CBT」の特徴を理解する
英検®の受験方式は「従来型」と「S-CBT」の2つのタイプがあります。
どちらで受けても、難易度や採点基準などに変わりはありません。
それぞれの特徴は以下の通りです。
・回答方式は紙面で、マークシート形式 ・年に3回(5~7月、10~11月、1~3月)行われる ・1次試験でライティング・リーディング・リスニングのテストが実施され、通過者は2次試験でスピーキングのテストを受ける。
・パソコンで回答する方式 ・毎週土日に行われる ・1日でライティング・リーディング・リスニング・スピーキングの全ての技能テストが実施される。 ・受験料が従来型よりも比較的安い
実施頻度が多くて自分の都合に合わせやすいS-CBTがオススメですが、もちろん従来型と両方受験することも可能です。
受験案内や申し込みに関する詳しい情報は、英検®の公式サイトでぜひチェックしてください。
スケジュールを確認しておく
大学入試の出願に間に合うように、英検受験の予定を立てることも非常に重要です。
出願開始時期は基本的に、総合型選抜だと9月以降、推薦型選抜だと国公立が11月、私立が10月以降となっています。
(具体的な日程は必ず自分が受ける大学・学部学科ごとに調べてください)
英検®のスケジュールを確認し、成績表や合格証明書を受け取れる日を逆算して申し込む必要があります。
また大学によっては「2年以内に取得したもの」など有効期限が決められていることもあるので、注意しましょう。
英検®を受けるなら、普段の学習と無理なく両立できるよう計画的に!
英検®を持っていれば、さまざまなケースで大学入試に良い影響をもたらすことをお伝えしました。
英検®は何度でも受験できますし、一度取得すれば英語以外の勉強にたっぷり時間を充てられます。
それゆえライバルと差を付けたいがために、英検取得に励もうとする人も多いかもしれません。
しかし英検®の勉強に時間や体力を使いすぎると、他の科目が疎かになってしまいがちです。
学校の授業やテストなどにも支障をきたすことがないよう、計画的に行動しましょう。