このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第28回英文法テーマは「分詞構文由来の前置詞/群前置詞」です。
基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。
では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください! (by Izu)
<分詞構文が慣用化され「前置詞」のように使うもの>
① including :「~を含めて」という意味。
例: There are seven people in this house including me .
「この家には私を含めて7人いる。」
② considering :「~を考えると」という意味。
例: She shouldn’t see the movie , considering her age .
「年齢を考えると、彼女はその映画を見るべきではない。」
③ concerning(regarding) :「~に関して」という意味。(aboutより堅い表現)
例: I read an article concerning(regarding) the treaty .
「私はその条約に関する記事を読んだ。」
※concerningを文頭で使うと、「~に関して言えば」という意味となり、
as for ~ と同義となる。
④ according to :情報の出所を表し、「~によると」という意味。
例: According to the weather forecast , it will rain tomorrow .
「天気予報によると、明日は雨だ。」
<群前置詞(2語以上の語がセットとなり、1つの前置詞の働きをするもの>
① 理由系
because of ~ :「~のために ・ ~が理由で」
※日常的に最も使われる表現
owing to ~ :「~のために ・ ~が理由で」
※文書等で使われるような堅い表現
due to ~ :「~のために ・ ~が理由で」
※S+be動詞+due to A の形で用いられることが多い堅めの表現
on account of ~ :「~のために ・ ~が理由で」
※ネガティブな理由を伝える際に使われる表現
thanks to ~ :「~のおかげで」
※よいことだけでなく皮肉でも使われる表現
例: They arrived late because of the heavy snow .
「大雪のために彼らは遅れて到着した。」
例: Thanks to you , I had to walk home .
「君のおかげで、歩いて帰宅しなければならなかったよ。」
② 目的系
for the purpose of ~ing :「~する目的で ・ ~するために」
with a view to ~ing :「~する目的で ・ ~するために」
with the intention of ~ing :「~する目的で ・ ~するために」
※どれもやや堅い表現であり、目的を明確に伝えたい時などに使う。
for fear of ~ing : 「~することを恐れて ・ ~するといけないから」
in case of ~ : 「~の場合は ・ ~に備えて」
例: I practiced hard with a view to winning the game .
「試合に勝つために懸命に練習した。」
※with a view to 動詞の原形 とするのは正しい使い方ではないので、
この表現では動名詞を使用すること。
例: Insure your home in case of fire .
「火災に備えて家に保険をかけなさい。」
③ 関連形
as for ~ :「~(人・こと)に関しては」
※文頭で使い、何かを述べる際に使う表現。
as to ~ :「~(人以外)に関しては」
※文頭使用≒concerning、文中試用≒aboutのようなイメージで使う表現。
in terms of ~ :「~の観点から・~に関しては」
※フォーマルな場面・文面で使われることが多い表現。
regardless of ~ :「~にかまわず ・ ~とは関係なく」
例: As for you , you should be ashamed of yourself .
「君に関して言えば、恥を知るべきだ。」
※as to ~ は、人に対して使う表現ではないので、上の例文はas to ~ を
使用するべきではない。
例: You should think of it in terms of your future .
「将来の観点から、それを考えるべきだ。」
例: Regardless of age , everyone can join the club .
「年齢に関係なく、誰でもクラブに参加できる。」
④ その他
in spite of ~ / despite ~ : 「~にもかかわらず」
instead of ~ / in place of ~ : 「~の代わりに」
in addition to ~ : 「~に加えて」
contrary to ~ : 「~に反して」
apart(aside) from ~ : 「~は別として」
例: In spite of heavy snow , he went out .
「大雪にもかかわらず、彼は外出した。」
※書き換えの際には、despite heavy snow とすること。
despite of ~は誤用なので注意を!
※接続詞で書き換えるなら、 Though it snowed heavily , ~
もしくは It snowed heavily , but ~
※in spite of +再帰代名詞 = despite +再帰代名詞 と使うと、
「意に反して・思わず」という意味になる。
例: Please go there instead of her .
「彼女の代わりにそこに行ってくれないかな。」
※insteadを単独で使うと、文修飾の副詞となる。
前の文を受けて、「その代わりに、~」という意味になる。
例: He can speak French in addition to English .
「彼は英語に加えてフランス語も話せる。」
※in addition のみで文頭使用すると、「加えて・その上」という副詞句になる
例: I won’t act contrary to my principles .
「私は自分の主義に反して行動するつもりはない。」
※on the contrary は、「(文頭)それどころか」「(文中)それに比べて」
という意味になる。
例: Apart from her temper , she is all right .
「短気なのをさて置くと、彼女は申し分ない。」
第28回「分詞構文由来の前置詞/群前置詞」は以上です。
基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!