大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを紹介していきます。
今回は、
高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第14講
積分の公式について
です。
積分の面積を計算する上で、非常に重要な公式について紹介している講座です。
計算を簡略化し、計算の精度を爆上げする実戦的な公式になっています。
トップレベルを目指す人は、公式をきちっと覚えたうえで、
実戦で確実に使えるようにする必要があります。
単に公式の結果だけでなく、公式を導く過程や、
公式を使った遊びなども授業内容に含まれています。
トップレベルを目指すなら、こうした公式の背景も習得を目指していきましょう。
今回の講座のアピールポイントは……
珍しく、積分定数Cが主役(?)になるところでしょうか。
積分定数Cって何か分からない人も多いはず。
意味は分からないけれど、「とりあえずつけておく」ものの代表格です。
そして、問題でもあまり活躍しない。
何かの飾りみたい……
そんな積分定数Cが活躍するのが今回の講座。
積分定数Cの働きを鑑賞しましょう。
Chapter1
問題(1)~(3)を扱うチャプターです。
各公式を導くチャプターとも言えます。
冒頭で、
「積分定数C」
に関する話があります。
直接は知らなくても大丈夫ですが、チャプター2を遊びつくすときに必要な知識になります。
まずは、「ふーん」と眺めておきましょう。
さて、まずは積分計算のための重要な公式を整理します。
(x-a)2の原始関数は(x-a)3/3
(x-a)3の原始関数は(x-a)4/4
(x-a)4の原始関数は(x-a)5/5
……
数Ⅲを勉強した人は、合成関数の微分から分かる内容です。
ですが、この原始関数は数Ⅲを勉強していない人でも知っておきましょう。
答案でも、しれっと使って大丈夫だと思います。
「自分は数Ⅲを独学で勉強したから知っている」
という体で使えば問題ありません。
ただ、この公式は1つ注意があります。
「xの係数が1でないと使えない」
点は要注意です。
(2x-1)2の原始関数は、(2x-1)3/3にはなりません。
必ず、上記の原始関数の知識は
「xの係数を1」にしてから使いましょう。
具体的には、
(2x-1)2=4(x-1/2)2
と変形し、その原始関数は4(x-1/2)3/3
と考えてあげます。
(数Ⅲを勉強した人は、直で合成関数の積分を行ってもOK)
定積分公式の結果よりも、上記の原始関数の知識を持っているほうがオススメです。
普通に展開するよりも圧倒的に速く正確に処理ができます。
素直に展開した積分計算も、上記の公式を利用した積分計算も、
実は同じ答えになる理由は少し面白いですね。
(私は知らなかったので、勉強になりました)
隠れたところで積分定数Cが活躍していたようです。
問題(2)、(3)の計算も、
(x-a)2の原始関数は(x-a)3/3
(x-a)3の原始関数は(x-a)4/4
(x-a)4の原始関数は(x-a)5/5
……
の知識がベースになっています。
もう1つ新しく加わる式変形の工夫として、
(x-a)について展開する
というものがあります。
シンプルに、
強引に(x-a)をつくる式変形
と思ってOKです。
意欲のある人は、
x=0ではなく、x=aを中心にして物事考える変形
というニュアンスまで掴めるとグッドです。
具体的には、例えばx-1についての展開なら、
x2+x+1
=(x-1+1)2+(x-1+1)+1
=(x-1)2+2(x-1)+1+(x-1)+1+1
=(x-1)2+3(x-1)+3
のような計算をします。
x=x-1+1として、x-1を1カタマリとして計算するのがポイント。
変形前は、x=0の代入が非常に楽な形をしています。
一方、変形後はx=1の代入に適した形になっています。
この代入操作に対するリアクションの差を、この講座では利用しています。
この式変形は、他の場面でもちょくちょく利用できるものです。
使いこなせると非常にカッコいいので、これを機会に慣れておきましょう。
さて、原始関数の知識と、式変形の技術があれば、
(x-α)(x-β)の積分公式にたどり着けます。
-(β-α)3/6
という計算結果は覚えてしまいましょう。
(通称、1/6公式でしょうか)
問題(3)についても、余裕があれば覚えてしまうといいです。
これらの公式は、積分による面積計算について、
スピード、正確性を爆上げしてくれます。
入試の実戦の観点で非常に大切なので、トップレベルを目指す人は絶対に必要な公式です。
Chapter2
問題(4)で遊ぶチャプターです。
計算結果を出すだけなら、チャプター1で使った原始関数の知識からすぐに分かります。
ただし、この授業動画では
テクニカルな公式は使わず、強引な力技で証明してみる
のがコンセプトです。
その際に、積分定数Cの華麗な活躍が見られますので、そこも1つも鑑賞ポイントです。
ただ、汎用性のある鑑賞ポイントは積分定数Cよりも
①具体例で実験→抽象化 の流れ
②「結論」からたどっていく式変形
の2点です。
特に、②は参考書の解説などでは見られない考え方ですが、
実戦的に重要です。
世の中には色々な式変形があふれていますが……
高度な変形ほど、案外結果から逆算して作っている
のが現実かもしれません。
実際の入試問題でも、何らかの形で「ゴール」が見えているのなら、
逆算での式変形は非常に重要です。
ぜひ、このテクニックを鑑賞しましょう。