このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第29回英文法テーマは「問題演習編①(整序問題)」です。
間違いやすい文法事項を今回は4問、整序問題で作成してみました。
ちなみに、文法テーマはありません(いろいろな単元から出題しています)。
1問あたり2分程度、肩の力を抜いてまずは気軽にチャレンジしてみてください!
(by Izu)
<整序問題 厳選4問 問題編>
どの問題も不要な語句が1語ありますので、解く際にはご注意ください。
① その問題は、彼が答えられるほど易しくはなかった。
( wasn’t / for / the question / enough / easy / answer / him / to / so ).
② 彼女は先月、映画館でカバンを盗まれた。
( stolen / last / she / had / the theater / her bag / in / steal )month .
③ どんなに速く走っても、私は彼に追いつくことはできなかった。
( couldn’t / him / fast / ran / , / I / however / up / I / catch / with / because ).
④ お金がたくさんあればあるほど、彼女はより高価なバッグを買いたいと思うようになった。
( much / more / had / she / the / money / , / buy / more / bag / to / she / the / expensive / wanted ).
<整序問題 厳選4問 解答編>
特に高校生がやってしまいがちな、間違えやすい箇所を赤にしています。
① The question wasn't easy enough for him to answer .
※使わない語句:so
⇒ 日本語訳の「~するほど…」は、形容詞/副詞+enough to 原形Vで表そう。
間違い例: … easy for him enough to ~
to不定詞の動作主は、toの前に置くから、enoughとforに割って入るよ!
⇒ 選択肢のsoを使いたいなら、so+形容詞/副詞+as to 原形Vになるからね。
今回は与えられた語句にasがないから、この構文は不採用にしましょう。
② She had her bag stolen in the theater last month .
※使わない語句:steal
⇒ 日本語訳の「Oを~される」は、have+O+過去分詞の語順で表そう!
間違い例: She had stolen her bag ~
She had her bag steal ~
上は、え?彼女が自分のバッグを盗んでしまった??おかしいよね。
下は、have+O+原形不定詞だと「Oに~させる」という意味になるね。
⇒ have/has+O+過去分詞の訳し方は、3つあったよね。
【Oを~してもらう/Oを~される/Oを~してしまう】
ちなみに、「Oを~してしまう」で使う文はあんまり見ないと思います。
③ However fast I ran , I couldn't catch up with him .
※使わない語句:because
⇒ 「どれほど…SがVしようとも」の場合、however+形容詞/副詞はセットだ!
間違い例: However I ran fast , ~
ついやってしまいがちだけど、程度を表すhoweverとfastはくっつけてね。
however単独だと、「どんなふうにSがVしようとも」という意味になるよ。
⇒ ちなみに、catch up with A は「Aに追いつく」というイディオムです。
④ The more money she had , the more expensive bag she wanted to buy .
※使わない語句:much
⇒ 「~すればするほど、ますます…」の構文はみなさん頭に入っていますよね。
the+比較級+SV~ , the+比較級+SV… . これが基本形でした。
この比較級が「形容詞の限定用法(名詞修飾)」なら、名詞とセットで使うよ!
間違い例: The more she had money , …
~ , the more she wanted to buy expensive bag .
比較級が名詞を修飾している場合は、この構文になっても名詞とセットだよ。
expensiveの比較級はmore型だから、the+more+expensive+名詞となるね。
第29回「問題演習編①(整序問題)」は、以上4問でした。
典型的な間違い例を載せましたが、このような解答をする高校生は本当に多いんですよね…
出題者の思惑に見事にひっかかってしまっている訳ですが、この誤答は「あと1歩」のところまではきているとも言えます(プラス思考は大事ですから!)。
問題演習を通して細かい使い方まで確認し、知識に厚みを持たせることができれば、間違えた甲斐があったというものです。
次また似たような問題が出てきた時に「その手には乗らないぜ(ニヤッ)」と心の中で思えるように、たくさん演習量を積んで得点力を高めていってくださいね。
このサイトでも、英語のおススメ参考書や問題集を、ジャンル別(英文法・英文解釈など)に各4レベル紹介しています。
これからガンガン演習を積んでいこうと考えている方は、ぜひそちらも参考にしてください。