このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第31回英文法テーマは「問題演習編③(書き換え問題)」です。
今回はよく出る文法事項を4問、書き換え問題で作成してみました。
ちなみに、文法テーマはありません(いろいろな単元から出題しています)。
1問あたり2分程度、肩の力を抜いてまずは気軽にチャレンジしてみてください!
(by Izu)
<書き換え問題 厳選4問 問題編>
次の各組の文がほぼ同じ内容になるように、( )に適する語を入れなさい。
① The book was too difficult for me to read without a dictionary .
≒ The book was ( ) difficult ( ) I ( ) read ( ) without a dictionary .
② As I didn’t have enough money , I couldn’t buy the computer .
≒ ( ) ( ) enough money , I couldn’t buy the computer .
③ It rained heavily , so the game was postponed .
≒ The game was postponed ( ) ( ) heavy rain .
④ As soon as he left home , it began to rain .
≒ ( ) his ( ) home , it began to rain .
≒ ( ) ( ) had he left home ( ) it began to rain .
<書き換え問題 厳選4問 解答編>
空欄の箇所を赤にしています。
① The book was too difficult for me to read without a dictionary .
≒ The book was so difficult that I couldn't read it without a dictionary .
上の文は、【too+形容詞+to不定詞】の構文が使われていますね。
直訳すると「~するにはあまりに…」、意訳すると「…すぎて~できない」でしたね。
「その本はあまりに難しくて私は辞書なしでは読めない。」こんな和訳が作れそうです!
書き換え先は、【so+形容詞+that+S+can't+V~】の構文を応用すればよいですね。
※今回は形容詞difficultが使われていますが、副詞も両構文で使うこともあります。
この時、時制に気を付けましょう!
過去の内容になっていますので、助動詞は過去形 couldn't にしなければなりませんね。
そしてもう1点、that(接続詞)の後は「完全な文」がきます。
ですので、readの目的語を補わなければなりませんので、itを使いましょう。
② As I didn’t have enough money , I couldn’t buy the computer .
≒ Not having enough money , I couldn’t buy the computer .
上の文は、接続詞as:~なので(理由)が使われています。
書き換え先は、asで始まる副詞節がかなり短くなっていますので、まず疑うべきは…
そうです、分詞構文です!
分詞構文の作り方は、以下の手順でしたね。
手順1): 接続詞を省略する
※though・ifなどは残す場合はあるが、条件・譲歩の文は分詞構文にすること自体が稀
手順2): S‘= S ならば、S’(接続詞に続く主語)を省略する
※主語が不一致ならば当然残す:独立分詞構文
手順3): 動詞V‘を現在分詞~ingに変える
※完了形の場合はhave/has/hadをhavingにする
手順4): 従属節に否定語がある場合は、手順3でできた~ingの前に出す
※notやneverが前にでてくる
手順5): 手順3の結果being+現在分詞/過去分詞 となった場合、beingも省略する
※元々が進行形/受動態
この通りに作りますと、手順4まで解答のような分詞構文が完成します。
手順5は、今回の問題では該当しませんね。
③ It rained heavily , so the game was postponed .
≒ The game was postponed because of heavy rain .
上の文は等位接続詞soを使っており、原因・理由→結果、という流れになっています。
「雨が激しく降っていた。だから、その試合は延期になった。」という意味です。
下の文は「大雨」が後ろに回っていますね。
そうすると、「大雨が理由で、その試合は延期になった。」という文になりますね。
【~が理由で】の代表的な表し方は、【because of 名詞】でしたね!
他に、owing toなどの堅めの表現を使っても正解になります。
④ As soon as he left home , it began to rain .
≒ On his leaving home , it began to rain .
≒ No sooner had he left home than it began to rain .
上の文は、【as soon as SV~,…】というおなじみの表現が使われています。
「~するとすぐに、…」と訳しますね。
この「時間的近接」を表す代表的な表現として、まずは真ん中の正解を見てみましょう。
【on+動名詞】が使われています。
on以下で表した内容と、後半の内容が「on:接触(時間的に)」している訳ですね。
ですので、「~するとすぐに」と訳すんです。
家を出発するのは「彼」だと明記が必要なので、動名詞の意味上の主語hisも忘れずに。
そして下の文ですが、語順でピンときましたよね!?
had he left という語順…疑問文と同じ語順…倒置です!!
したがって、最初の2つの空欄には「否定の副詞」が入りそうですね。
ここで、「~するとすぐに」と訳せる3表現を確認しておきましょう。
【 hardly~when… / scarcely~before… / no sooner~than… 】
どれも、否定の副詞を用いた表現です。
この否定の副詞を文中ではなく文頭で使うと、直後が倒置になるというカラクリでした。
今回は、空欄が2つありますので、no sooner~thanの組み合わせを使いましょう!
第31回「問題演習編③(書き換え問題)」は、以上4問でした。
間違えた方も、正解を見て「あ~そうだった!」となるのではないでしょうか。
簡単そうに見えて正解が出てこない、書き換え問題のあるあるです。
書き換え問題でのアウトプットもまた、これまでの英文法の理解・知識を「応用力」につなげるよい訓練となります。
さまざまな問題パターンで訓練し、英文法問題を得点源にできるよう頑張ってください!