大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを、具体的に紹介していきます。
今回扱うのは、
高1・2 ベーシックレベル数学ⅠA 第14講
鋭角の三角比
です。
この記事では、後半のチャプター5~8について触れます。
Chapter5 三角比の相互関係
このチャプターが、三角比前半の山場です。
三角比の相互関係の公式を習得し、その扱いに慣れることが目的です。
(1)tanθ=sinθ/cosθ
(2)sin2θ + cos2θ=1
(3)1+ tan2θ=1/tan2θ
の三つが、ここで学習する三角比の相互関係です。
これらの公式の導き方も大切なのですが、(1)、(2)は後の講座を見た後の方が簡単に導けるようになるので、今は(3)の導出をする7分0秒ごろまで動画を飛ばしてしまうのがオススメです。
メインディッシュは、上記の三角比の相互関係なのですが、地味ながら新しい記法がいくつか出てきます。
公式のところまで飛ばしてしまった生徒のために、新しい記号・記法をご紹介しておきます。
ギリシャ文字 θ(読み方:しーた、theta)
『角度』を表すときによく用いる文字です。
この角度をθとすると……などと使っていきます。
慣れるまでは、θは手で書きにくい文字です。
映像授業の0分30秒~0分40秒の間に、先生が大きめに「θ」を板書しています。
先生の書き方を参考にして、数回θを書く練習をするのもオススメです。
余談:
『ギリシャ文字を綺麗に書ける人ほど、数学が得意!』
という話もあります。
ギリシャ文字を書く必要がある教科は主に数学です。
ギリシャ文字を綺麗に書けるということは、それだけ数学の勉強をしたから……と考えれば、一理ある話です。
(私は大学生時代、ζ(ゼータ)とξ(クシー)と綺麗に書き分けられるよう練習していました。)
sin、cosの二乗の表し方
sinθの二乗の表し方にも注意して下さい。
sinθ2と書いてしまうと、
sin全体を二乗する(sinθ)2
なのか、
sinの中の数字を二乗するsin(θ2)
なのか分からない!
ということになります。
独特の表記ではありますが、
sin2θ
の書き方に慣れましょう。
Chapter6 三角比の相互関係 問題演習
ここで扱われる問題は、しっかり復習して、
スムーズに解けるように反復しましょう。
確認テストだけでは問題数が少ないため、市販の問題集や学校で使っている問題集なども解くのをオススメします。
闇雲に問題演習をしてもいいのですが、パターンを覚えておくと演習・定着がスムーズになります。
大切な式なので、もう一度すべて載せます。
(1)tanθ=sinθ/cosθ
(2)sin2θ + cos2θ=1
(3)1+ tan2θ=1/tan2θ
三角形の相互関係の使い分けも紹介しましょう。
問題演習時の確認用に使って下さい!
sinが分かっているとき
→(2)を使って、cosを計算
→(1)を使って、tanを計算
cosが分かっているとき
sinが知りたいなら……
→(2)を使って、sinを計算
tanが知りたいなら……
→(3)を使って、tanを計算
sin、tanの両方が知りたいなら……
→(2)を使って、sinを計算
→(1)を使って、tanを計算
tanが分かっているとき
→(3)を使って、cosを計算
→(1)を使って、sinを計算
というのが、基本的なルートになります。
「θは鋭角なので」
という文言が出てきて、先生が動画の中で
「今は気にしなくていいよ」
と言います。
一旦、先生の言う通り「意味は分からないけど、書こう」と納得してOKです。
納得できない人もいますか? ……そうですね、そういう人向けに補足すると、
後々、cosの値は負になる場面が出てきます。
cosが負になるケースを学習した後だと、
cos2θ=1/4 だからと言って、cosθ=1/2とできない!
というのが理由です。
(cosθ=-1/2かもしれないからですね!)
『後々、cosの値は負になる場面が出てきます。』と書きましたが、
実は次の講座の最初でcosが負になるケースを学びます。
今から心の準備をしておきましょう 笑
Chapter7 90°―θの三角比
sin(90°-θ) = cosθ
cos(90°-θ) = sinθ
tan(90°-θ) = 1/tanθ
の三つの式を学習するチャプターです。
『90°-θって何ぞ?』と感じるかもしれませんが、
直角三角形の三つの角度は
90°, θ , 90°-θ
と表せます。
直角三角形の一つの角をθとしたときの、
残りの角が90°-θということです。
このチャプターはフルで視聴するのをオススメします。
公式そのものよりも、
「どういう考えで、これらの公式が導けるのか?」
を習得して欲しいからです。
この三つぐらいなら、暗記した方が早いよ!!
という気持ちも分かるのですが、数Ⅱの三角関数では
180°±θ,90°±θ
などを学習します。
それぞれにsin、cos、tanの公式があるため、
合計で4×3=12
パターンの公式が出てきます。
これらの公式をすべて正確におぼえるのは大変なため、暗記ではなく、
「導出法を覚えて、つど公式を思い出す」
方式をオススメしています。
数Ⅰのここで、90°-θの公式を暗記してしまうと、
数Ⅱの三角関数の12個の公式も暗記せざるを得なくなってしまいます。
これはかなり大変で、ちょっと現実的ではないです。
数Ⅰのいまのうち、公式が三つしかない段階で、
「導出法を覚えて、つど公式を思い出す」
というやり方の練習をしておくのが、数Ⅱの三角関数でも生きてきます。
Chapter8 90°-θの三角比 問題演習
最初はかなり慣れない問題です。
「よく分からない」と感じても、不安にならなくてOKです。
問題自体が非常に人工的なため、
繰り返し演習した後でも「よく分からない」と感じたままだったりします。
演習問題を解くよりも、
『sin(90°-θ) = cosθ
cos(90°-θ) = sinθ
tan(90°-θ) = 1/tanθ
の三つを、自分の頭で考えて導ける!』
ように練習する方が大切です。
いかがだったでしょうか。
ここまでが、三角比の単元の前半です。
ちょうど、区切りのよいところですので、この後の後半戦に進む前に、
ここまでの内容をまとめてしっかり演習し、定着させておくことをオススメします。
ここでつまづいていると、後半戦の学習が厳しくなってしまいます。
まずは三角比の前半で、きちんと反復練習を重ねましょう!