家庭教師は、先生と生徒が1対1で対話できますから、まさに理想的な学習環境であるといえます。
しかし、実際は「家庭教師にテスト対策を頼んでいるのに成績が伸びない。」ということも少なくないようです。
それでは、成績が伸びない原因を考え、その対処法を整理してみましょう。
1. 家庭教師の先生の指導力が不足している
保護者は「家庭教師の先生なのだから、指導力は十分あるだろう。」と信じてお任せするはずです。
しかし、家庭教師の先生のなかには「学力はあるが、指導力が不足している。」という人がいるのも事実です。
家庭教師の管理会社の担当者とよく話し合うことが大切
一般的には、家庭教師をお願いする場合、家庭教師の管理会社に問合せをして、先生を派遣してもらうということになります。
管理会社との話し合いの際、保護者は「できるだけ早い時期に成功体験をさせたいので、テスト対策をお願いします。」のように、要望をしっかりと伝えることが大切です。
要望を伝えないで、ただ単にお任せしますという姿勢では、指導力の無い先生をつけられてしまうかもしれません。
家庭教師の先生は、途中で良くないなと感じたとしても、「先生を交代してもらいたい。」とは言いづらいものです。
ですから、初めの話し合いが肝心です。良い先生をつけてもらえるように、積極的に働きかけましょう。
家庭教師の先生の指導力はまちまちである
管理会社に登録されている家庭教師の先生は、一人ひとり指導歴が違いますし、学習についての指導力もまちまちです。
指導力がある先生は、保護者が望んでいることを念頭に置いて、生徒の学習姿勢をよく観察しながら指導することができます。
しかし、指導力が不足している先生は、観察力や対応力が無いため、生徒に合わせた的確な指導ができないことも考えられます。
2. 生徒に自主学習の習慣が無い
自主学習の習慣の無い生徒に、家庭教師の先生をつけたとしても、先生と一緒の時間だけしか勉強しないということもあり得ます。
このような状況では、学習内容が定着しないのも当然といえるでしょう。
SNSやゲームに熱中しすぎている
スマートフォンやゲーム機が進化して、それが普及したことにより、自宅で長時間使用してしまう生徒が増えているようです。
スマートフォンでのSNSやゲームに夢中になりすぎると、自主学習の時間がほとんど取れないということになります。
保護者から見て「うちの子は、SNSやゲームを自制しながら使うことは難しい。」と考えられるときは、事前に話し合って使用ルールを決めておくことが大切です。
家庭教師はサポート役にすぎない
あくまでも、家庭教師の先生は、生徒のサポート役にすぎません。
成績を上げるためには、先生のサポートで理解度を上げながら、普段は自分の力で自主学習をすることが必要です。
主役は生徒です。生徒の意志が最も大切であることを肝に銘じておきましょう。
学習習慣の無い生徒は成績が上がらない?
もともと自主学習の習慣の無い生徒に家庭教師をつけても、成績が上がる可能性は無いのでしょうか?
実は、そのような生徒であっても、家庭教師の先生の力量次第では、徐々に自主学習をするようになってくることがあります。
自主学習を続けるようになって、それが習慣化されれば、生徒の成績は伸びていくはずです。
先生と一緒なら生徒は頑張れる
自主学習の習慣の無い生徒は、勉強しなくてはならないと思いながらも勉強に向き合えず、楽な方へと逃げてしまいがちです。
しかし、一人では辛いと感じる勉強も、自分を認めてくれる家庭教師の先生のサポートがあれば頑張ることができます。
生徒が、「先生が熱心に教えてくれるから、先生のためにも頑張ろう。」という気持ちになれば、自主的に勉強するようになることも十分にあり得ることです。
3. 生徒と家庭教師の先生との相性が良くない
家庭教師は、保護者が高額な授業料を支払ってお願いすることになります。
ですから「子どもの気持ちをつかんで、良い方向へ導いてくれるはず。」と期待が大きくなるでしょう。
しかし、先生も生徒も十人十色です。実際、どうしても相性の合わない人がいますので、注意が必要です。
相性によって成果が大きく左右される
家庭教師は、先生と生徒が1対1。
学習塾で勉強するケースよりも、先生との距離感が近くなります。
ですから、家庭教師では、先生と生徒の相性によって、成果が出るかどうかが大きく左右されることは明白だといえます。
お子様をよく観察することが大切
家庭教師の指導が始まったら、お子様の様子をよく見るようにしてください。
お子様の表情が良くないときは、できるだけ早めに家庭教師の管理会社に相談してみましょう。
場合によっては、先生を交代してもらうようにお願いした方が良いかもしれません。
時間が経てば、それだけ生徒の負担が大きくなりますので、早めに決断することが大切です。
4. 家庭教師の先生がテストの情報を把握していない
学校の定期テストは、学校によってテスト範囲や難易度がまちまちです。
保護者は、「家庭教師の先生なら、地元の学校に精通していて、テスト対策もしっかりやってくれるだろう。」と考えている方が多いのではないでしょうか。
しかし、家庭教師の先生のなかには、定期テストの対策を重要視しない人がいますので、気をつけましょう。
テスト対策を重要視しない先生もいる
家庭教師の先生が、テストの範囲や難易度などの情報を把握していれば、しっかりとテスト対策をしてくれるかもしれません。
しかし、家庭教師の先生のなかには、テストの情報を把握しておらず、テスト対策をしてくれない人もいます。
保護者が、「まずは目の前の定期テストで成果を出して自己肯定感を上げてもらいたい。」と考えていても、家庭教師の先生によっては、「学力を上げるためには、とにかく基礎固めが大事だ。」という考えに固執してしまい、定期テスト対策などに柔軟に対応できない人もいます。
先生に要望を伝えて話し合うことが大切
家庭教師の先生は、「基礎固めで実力アップ重視」と「定期テスト対策で成績アップ重視」のどちらかに偏ってしまうことがあります。
ですから、保護者は、家庭教師の先生に要望をしっかりと伝えた上で、話し合いをして方針を決めるようにすると良いでしょう。
家庭教師のテスト対策で成績が伸びない原因と対処法について -まとめ-
家庭教師を頼んでも、テスト対策で成績が伸びないことは、実はよくあることです。
成果を出すために大切なのは、家庭教師の管理会社とよく話し合って、良い先生をつけてもらうことです。
それから、家庭教師の先生とも話し合って、指導方針を確認するようにしましょう。