中学受験をするのどれくらい世帯年収が必要なのかシミュレーションしてみました。
通う塾や学びのオプションによっても変わると思いますが、ぜひ参考にしてください。
また私立中学校は合格後にはどれくらいお金がかかって、年収はどれくらい必要なのかも併せて調べました。
中学受験までにはいったいいくらかかるのか?
中学受験をいつから始めるか、塾や家庭教師はどうするか?などでかかる費用がかわってきます。
私立中学校を受験するために5年生・6年生の約2年間塾に通うとした場合かかる費用は、約200万円~300万円と言われています。
中学受験にかかる費用ごとに整理すると
・塾の季節講習(春・秋=7万円、夏=20万円)
・参考書代(5万円)
・模試代(1回3,000円×4回=12,000円)
が必要になります。
また6年生になると
・受験時の交通費、ホテル代(2万×6校)
・入学手続時納入金(約25万円)
などが別途でかかります。
これらをあわせると5年生から6年生の2年間で200万円~300万円かかると考えられます。
それなら年収はいくら必要になるの?
5年生・6年生時期だけに限定して考えると、最大年収にプラス150万円ほど必要になります。
その分貯蓄しておくのがベストなのですが、貯蓄していない前提で年収ごとにシミュレーションしてみます。
月あたり12.5万円の受験費用がかかる場合(年間150万円)で計算します。
なお、世帯想定は夫婦40代、子ども1人の場合です。
最低限必要な費用としては、
食費=月収の25%
水光熱費=月収の5%
でシミュレーションします。
なお、月収に対する各種費用の割合はあくまでも想定値です。
正確にはご自身の状況に合わせて、再シミュレーションしてみてください。
年収600万円の場合
年収が600万円の場合、手取りは約41万円です。
ここから最低限必要な費用を
・食費10.25万円
・水光熱費2.05万円=合計20.5万円
となります。
これに受験に毎月かかる費用12.5万円を加えると、33万円となります。
残額8万円ほどで、雑費・交通費・交際費などをねん出しなければなりません。
年収800万円の場合
年収が800万円の場合、手取りは約54万円です。
ここから先ほどと同じように、
・食費
・水光熱費
を引くと27万円です。
同じように受験費用を引くと14.5万円が手元に残ります。
生活のレベルにもよりますが、やりくり次第では何とかなるレベルです。
中学受験後、合格してからも本当にお金がかかる
中学受験の塾代がかさんだけれど、希望の中学校に合格できたと喜びにあふれるご家庭。
受験という悩みから解放されたのも束の間、次に悩むのがこれからかかる子どもの学習費です。
一説には私立中学校に通わせるには、世帯年収が私立中学校に通うとなると1,000万を越えていなければならないと言われるほどです。
果たして「どれくらいの学習費が必要で」、「親の世帯収入はどれくらいあればいいのか」という悩みについて、各種データに基づいて説明していきます。
私立中学校に通うには、世帯年収はどれくらい必要なのか?
漠然と1,000万円も世帯年収が必要と言われても、共働きでも文部科学省では学習費とはどのように定義されているのでしょうか?
文部科学省では学習費を3つに分けています。
2)学校給食費:給食費
3)学校外活動費:補助学習費といわれるもので、塾代・家庭教師代・通信教育代・参考書など
私立中学校は公立中学校の約3倍お金がかかる
文部科学省が平成30年に実施した子どもの学習費調査によると、1年間に必要な公立中学校の学習費は488,397円です。
一方私立中学校の学習費は 1,406,433円となり、約2.9倍もの差があります。
額にすると918,036円にもなり、私立中学校にかかる学習費が大きいことがよくわかります。
私立中学校に通う場合、月割りでどれくらいの学習費が必要?
1年生時は制服代が別途かかったり、3年生の途中からは修学旅行の積み立てが終わるなど、学習費総額は学年ごとにばらつきがあります。
しかし、先ほどのデータ通り私立中学校の学習費は「年間1,406,433円」から世帯年収がどれくらい必要か考えてみましょう。
月割りだと約11.7万円の学習費が必要になります。
日本政策金融公庫が発表したデータによると、世帯年収に占める学習費の割合は、平均14.9%となっています(学校給食費は含まれていません)。
ここから考えると、世帯月収は11.7万÷14.9%=約79万円、年収だと約948万円必要ということになります。
ただし必要な世帯年収はあくまでも平均の数字から割り出したものです。
実際のデータから私立中学校に通っている世帯年収について次で説明します。
世帯年収をなるべく判断材料にしない
中学受験では塾通いが2年の場合で合計200~300万円が必要です。
年収をあげるのは簡単なことではありません。
家計の無駄を削減しつつ、貯蓄もしっかりと行うことが大切です。
また、私立中学校に合格してからの方が学習費がかかります。
ただし、親の年収だけで中学受験をするしないの判断してしまうのは少々もったいないことです。
子どもの将来にも関わることなので、年収アップ以外の方法についても考えて家計を一度見直してみてください。