模擬試験の結果に必ず記載されている偏差値。
偏差値を見て一喜一憂することも多いでしょう。
その中でも、ほとんどの人がぶつかる「偏差値50の壁」というものがあります。
偏差値50とはどういったものか、また偏差値50の壁の突破方法についても紹介していきます。
そもそも偏差値50とはどういった状況?
偏差値とは「その集団の中でのいま自分がどの位置にいるかを示す値」です。
偏差値50というのは、その集団のなかでちょうど真ん中の位置にいることになります。
つまりテストの結果がちょうど平均点であれば、偏差値は50になります。
平均点より低ければ偏差値50以下に、平均点より高ければ偏差値50以上になります。
中学受験の偏差値50ってどういう位置なの?
中学受験において偏差値50というのは、中学受験する生徒の中でちょうど真ん中の位置ということです。
間違ってはいけないのは、日本国内すべての同級生のなかで真ん中にいるというわけではないということです。
中学受験の厳しい受験勉強に取り組んでいる子どもたちのなかで真ん中です。
学校で上位クラスの学力があっても偏差値50あたりにいるということはよくあることです。
むしろ、偏差値50という値は決して悪い値ではありません。
偏差値50の壁を突破する3つの勉強方法
偏差値が50までの場合は、単に基本的な知識が抜け落ちていることが多いです。
これは、日々の勉強の時間を2時間程度は確保して、問題集は難易度の高いものではなく、学校で習う基礎とちょっとした発展問題程度に限定して取り組めばあっという間に伸びていきます。
そういう点では偏差値50まではさほど難しい学習が求められるわけではないのです。
問題は偏差値50の壁を突破する際に、壁は思った以上に分厚く・高いということです。ここからは偏差値50の壁を突破する方法について紹介していきます。
1)ケアレスミスをしない慎重さを身に着ける
模試の結果を見た時に、
「あぁこれはわかっていた」
「単なる計算ミス」
「書き間違えた」
など様々なケアレスミスで自分を許しがちです。
ですが、偏差値50あたりの成績にとって、1点・2点のロスは偏差値にも大きな影響を与えます。
ケアレスミスをしないようにと言われてもミスはつきものと思いがちですが、これは日々の勉強の方法で克服できます。
ケアレスミスで計算ミスが多い場合は、計算問題を解くときには必ずタイマーを設定して時間のプレッシャーがある中で解く訓練をしましょう。
教科に関わらず問題文の読み間違いが多い場合は、問題文に線を引いて問われていることが何かを見間違わないようにしましょう。
こうした日々の訓練は模試や本番の試験に良い影響を与えてくれます。
2)間違えた問題は繰り返し解く
普段の勉強でも、小学校のテストでも、模試においてもすべて共通したことですが、「間違った問題」は宝物だということです。
普段の勉強で大切なことは「できなかった・間違えたという問題=苦手な問題」を見つけることなのです。
そのため、間違えた問題はマーカーなどでチェックしておき、その日にもう一度解きなおしましょう。
また1週間後にもう一度解きなおします。
さらに1ヶ月後にもう一度解きなおします。
こうしていくうちに最低3回は解きなおしたことになります。
それでも間違えた問題、できなかった問題はコピーを取るなどして別ファイルにして苦手問題集を作るといいでしょう。
改めて見直して、解きなおす。
こうしていくうちに、苦手が克服されて以前解けなかった問題が解けるようになります。
実はこの「解きなおし」こそが偏差値50の壁どころか、合格に近づくためのとても大切な勉強方法なのです。
3)時間を測りながら勉強する
さきほどのケアレスミス対策の時にも少し書きましたが、計算問題はタイマーで時間を測って解くのが必須です。
他にも、時間を測りながら解くということはとても大切です。
模試にしても、本番の試験にしても時間は有限です。
この限られた時間の中で、どれだけ正解できるかということを求められているのです。
極端に言うと、本番の試験で全問正解する必要はありません。
そのためどの問題は確実に解いて、どの問題は後に回すかということを判断できないといけません。
問題を見た時にこれくらいの時間がかかるという時間配分ができるようになるために、普段からタイマーで時間感覚を身に着けておくことは大切です。
模試や本番の試験では、時間のかかる問題を後にして、できる問題から埋めていくことが大切です。気持ちの余裕もできて、ケアレスミスもしにくくなります。
偏差値50の壁は地道に取り組んで突破する
中学受験は少なくとも勉強に興味があり、日々の時間を受験勉強に充てている子どもたちがライバルになります。
受験は自分との闘いなので決して他人と競い合うものではありませんが、偏差値などの結果で現れるとどうしても周りが気になるものです。
そこでぶつかる偏差値50の壁に思い悩むこともあるでしょう。
平均で真ん中にいるということは、見方を変えるとまだまだ得点の伸びしろがあるということです。
ケアレスミス対策、繰り返し解いて苦手克服、時間間隔を身に着ける、こうした方法を取り入れて日々コツコツと勉強していくことが大切です。
気が付いたら偏差値50の壁を突破していたということにつながります。
日々勉強していくなかで、課題を探し出しひとつひとつ克服していくこれが受験勉強に限らず学びにおいて大切なことなのです。