中学受験の算数の問題では、複雑な計算問題や文章問題、さらに難解な図形問題が出題されています。
特に、図形の問題は、バリエーションが多いので、勉強不足の生徒は「解けそうで解けない。」ということになりかねません。
レベルの高い学校の入試問題を見てみると、およそ50%を図形問題が占めているところがあります。
したがって、図形分野は、算数の得点を大きく左右するといえるでしょう。
今回は、図形問題を解く力を養うために、おすすめの問題集をご紹介します。
お子様に合うものを選んで、ぜひ受験勉強にご活用ください。
基礎から学んで着実に力をつけるための図形問題集
問題集は、易しすぎると「手応えが無く、つまらない。」となりますし、難しすぎると「気持ちが萎えてやる気がなくなる。」ということになってしまいます。
ゆえに、問題集を選ぶ際は、「全問題のうち、約半分は自力で解けそう。」というレベルの問題集を選ぶのが最適といわれています。
この項では、算数の図形が苦手で、なかなか得点が取れないというお子様に合った問題集をご紹介します。お子様の苦手分野克服のため、より良い問題集を選んでいただく参考となれば幸いです。
中学入試 算数のつまずきを基礎からしっかり[図形]|学研教育出版
【中学入試 算数のつまずきを基礎からしっかり[図形]|Amazon】
学研教育出版の「つまずきを基礎からしっかり」のシリーズは、”計算”、”文章題”、”図形”の3つあり、そのうちの1つがこの教材です。
問題は、中学受験塾で習う小学4年生から小学5年生前半までの基礎内容です。
特に、算数全般が苦手で、たくさんの問題を解くのが難しいという子に合う問題集であるといえます。
この問題集で、力がついてきたら、少し難易度の高い問題集に移ると良いでしょう。
中学入試 算数図形問題完全マスター|数研出版
中学入試の基礎から標準レベルの問題が中心となっています。
各単元に例題、練習問題があり、章末にはまとめの問題があります。
基礎が心配なときは、例題から始めるようにすると良いでしょう。
理解度が高まってきたら、章のまとめの問題をテスト形式で解いてみましょう。
まとめの問題を解いたら、理解不足の分野をチェックして復習し、理解度がアップしたら、次の章へと進むようにすると良いでしょう。
中学入試の力がつく! 図形プリント |陰山英男
教科書には無い、中学入試レベルの図形問題が習熟できる陰山式の問題集です。
平面図形から立体の切断まで、分かりやすい解説が載っています。
陰山式のドリルは、多くの種類が販売されていますが、その中でも評判の良いドリルです。
どんな分野でも基礎固めが大切ですから、まずは、このようなドリル形式の問題集で、基礎をしっかりと固めてから中学入試レベルの問題にチャレンジすると良いでしょう。
中学受験レベルの力を養うための図形問題集
基礎固めの問題集を一通り解いてみて、理解度が上がったら、次は実践的な問題へチャレンジして、学力に磨きをかける段階にきているといえます。
特に、難関校の入試問題は、図形の難問の割合が多いのが実情です。
ですから、図形問題をクリアすることで、入試の得点を大きくアップさせることができるかもしれません。
この項では、基礎がしっかり出来ているお子様の受験勉強に役立つような、ハイレベルな問題集をご紹介します。
図形の難問をたくさん解いて、解法パターンの習得に力を入れましょう。
中学入試 算数図形問題完全マスター ハイレベル|数研出版
【中学入試 算数図形問題完全マスター ハイレベル|Amazon】
この問題集は、中学入試で標準レベルから発展レベルの問題が中心の教材です。
入試の出題傾向を分析し、解法のパターンを網羅的に学ぶことができます。
難しい問題を解くときは、考える手順がとても大切です。
解く糸口に気付けるかどうかで、解けるかどうかが決まります。
数多くの問題に触れて試行錯誤することで、解く糸口がひらめきやすくなるはずです。
そうすれば、入試の得点アップも期待できます。難関校を目指しているなら、ぜひこの問題集を1冊やりきってみましょう。
中学受験算数 楽しく学ぶパズル・図形のひらめき問題|五本毛眼鏡
この教材の著者は、東京大学を卒業しており、中学受験大手塾で算数指導講師として15年以上の指導歴があり、確かな実績を残しています。
この問題集は、著者が「中学受験に役立ち、頭の体操になる問題を厳選する。」というねらいのもとで作られたものです。
急いで先取りせずに、じっくりと取り組んで思考力を鍛えたいという方に、よく合う教材であるといえます。
解きやすい問題が多く、どんどん先へ進めることができます。
ハイレベルな問題は、所々に配置されていますが、親しみやすい手書きの解説があるので、それをヒントに解き続けることができるような構成になっています。
中学受験 すらすら解ける魔法ワザ 算数・図形問題|前田昌宏
「すらすら解ける魔法ワザ算数」のシリーズは、”計算問題”、”文章問題”、”図形問題”の3つがあり、そのうちの1つです。
この教材は、A4サイズの大型で、260ページと厚みもあります。
大型本なので、視認しやすく書き込みしやすいところがあり、とても扱いやすい教材といえるでしょう。
ただし、問題の解説は少なめになっています。解説が詳しいと助かるという方が多いのですが、なかには、解説が多いと、それが考えの妨げになるので、煩わしいと感じてしまう方もいます。
解説が少ない教材は、「考えさせること。」に重点を置きたいという考えの方におすすめです。
中学受験の図形問題集のおすすめは? -まとめ-
中学受験の勉強を気持ちよく続けるためには、お子様の学力や目標に合った問題集を選ぶことが大切です。
このたびご紹介したように、多種多様な問題集が販売されています。
お子様の学力や目標に合わせて、「いま、この子には何が必要なのか。」を考えて選ぶことが肝心です。
それから、中学受験では、「お子様が、勉強を続けてくれること。」が、何よりも大切です。
どのような問題が載っているのか、実際に本屋へ足を運んで見てみるか、ネット通販では”なかみ検索”をしてみると良いでしょう。
問題の構成や難易度に注目して、お子様に合うものを選ぶようにしましょう。