中学受験と高校受験のどちらを受けるべきか悩んでいるご家庭は多いでしょう。
それぞれメリットとデメリットがあるため、子どもに合っている方を選択するのが重要です。
本記事では、中学受験と高校受験のメリット・デメリットと、それぞれに向いているご家庭の特徴について解説します。
1 中学受験と高校受験の違い
中学受験と高校受験には、それぞれメリットとデメリットがあります。
それぞれの特徴を把握した上で、どちらを受けるか決めましょう。
1-1 中学受験のメリット・デメリット
中学受験のメリットとデメリットは以下のとおりです。
中学受験のメリット |
・中高6年間を通した学習計画が計画的に組まれている ・環境や教育など似ている家庭が多い ・親の介入が可能 |
中学受験のデメリット |
・金銭面の負担が大きい ・違う価値観の人に触れる機会が少ない ・地元の交友関係が希薄になる |
中学受験の大きな特徴は、中高6年間で学習計画が組まれていることです。
そのため、子どもがあらゆる分野に挑戦し、得意なことを伸ばしやすい環境になっています。
また、似ている環境で育った子どもが集まるため、価値観が合う友達を見つけやすいのが特徴です。
一方で、中学受験を受けるのは金銭的な負担が大きいことや、自分と全く違う価値観の子と触れ合う機会が減少するなどの、デメリットがあります。
1-2 高校受験のメリット・デメリット
高校受験のメリットとデメリットは以下のとおりです。
高校受験のメリット |
・さまざまな価値観を持った人との出会いがある ・費用を抑えられる ・子どもが自分自身で進路を選択できる |
高校受験のデメリット |
・中高一貫校の高校募集が減少傾向 ・子どもの思春期 ・反抗期と重なる |
高校受験では、さまざまな価値観に触れ、多様性を学べるのが大きな特徴です。
自分とは違う考えの人に触れることによって視野が広がり、人間として成長できます。
一方で、中高一貫校では、高校からの入学を廃止する学校が増えています。
そのため、門戸が狭くなりつつあるのが現状です。
また、高校受験は中学生の思春期や反抗期のタイミングと重なるため、親御さんは苦労するでしょう。
2 中学受験と高校受験には向き不向きがある
中学受験と高校受験には、それぞれ向き不向きがあります。
以下では、中学受験が向いているご家庭と、高校受験が向いているご家庭の特徴をそれぞれご紹介します。
2-1 中学受験に向いているご家庭
中学受験に向いているご家庭は、以下のとおりです。
・大学受験に向けてゆっくりと準備したい
お子さんに対して、「このように育ってほしい」「この強みを伸ばしてほしい」など明確な家庭の方針がある場合は、中学受験に向いています。
教育方針にマッチし、得意分野を活かせる学校で学ぶことで、早いうちから子どもの可能性を広げられるでしょう。
また、中高一貫校では、高2のうちに高校の学習範囲を終わらせる学校がほとんどです。
そのため、高3になってからは問題演習に集中できます。
大学進学に向けてゆっくりと備えたいと考えている場合は、中学受験がおすすめです。
2-2 高校受験に向いているご家庭
高校受験に向いているご家庭は、以下のとおりです。
・さまざまな価値観の人に触れてほしい
・時間をかけて高校受験に臨んでほしい
中学受験の場合は、親御さんが主導するケースがほとんどでしょう。
しかし、高校受験の場合は、子どもが自分の意志で受験します。
よって、高校受験を通して、主体性を身につけてほしいと考えているご家庭は、高校受験がおすすめです。
また、中学受験で私立中学や公立の中高一貫校に入学した場合、似た環境で育ち、ある程度似た学力を持つ生徒が集まります。
一方で、中学受験を受けずに地元の公立中学に入学した場合は、さまざまな価値観を持った生徒と触れ合えます。
よって、中学生という多感な時期に、多様性を学んで成長してほしいと考える場合には、中学受験は向かないかもしれません。
3 どちらを受けるか迷ったら子どもに相談
子どものことを思うからこそ、なかなか結論が出せずに悩んでしまう親御さんも多いでしょう。
そのような時、まずはお子さんの意見を聞くことが重要です。
親御さんの意見を押し付けても、子どもは勉強する目的を見いだせず、高いモチベーションを保てないでしょう。
親御さんが、子どもの将来のことを熱心に考えてあげるのは大切なことです。
しかし、実際に受験するのはお子さんであるため、本人の意思を尊重してあげましょう。
4 まとめ
本記事では、中学受験と高校受験のそれぞれのメリット・デメリットや、向いているご家庭の特徴について解説しました。
中学受験と高校受験のどちらを受けたほうが良いかは、ご家庭の状況によって異なります。
メリットとデメリットを把握した上で、検討してみてください。
また、結論は親御さんだけで出さずに、お子さんの意見にもしっかりと耳を傾けることを忘れないようにしましょう。