大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを、具体的に紹介していきます。
今回扱うのは、
高3 トップレベル数学Ⅲ 第5講
媒介変数で表された曲線
です。
この記事では、チャプター3,4について扱います。
Chapter3
問題(1)は、軽いウォーミングアップです。
トップレベルを目指す人向けなので、
f(θ)の式を見た瞬間に、
『sin2θ=1-cos2θ
を使えば、f(θ)はcosθだけで表せるな
cosθ=αとでもおけば、f(θ)はαの二次式だな』
ぐらいのことはスラスラと浮かぶことが前提です。
さて、3分0秒あたりからは、
|θ| < a ならば cosθ > 0
|θ| =a ならば cosθ = 0
の条件を解いていく解説になります。
なんだ、図をかけば楽勝……
いやいや。
問題(1)の解説で重要なのは、
この3分0秒から6分15秒の部分です!
『小難しいこと考えなくても、直感でaの値は分かるじゃん!』
と感じる人もいると思います。
ですが、トップレベルを目指す場合、授業動画のようなロジカルな処理が重要です。
例えば、
a=11π/12
のときはどうでしょうか?
そういったaの値も想定していましたか?
aの値の範囲が指定されていないのが、地味ながらこの問題のミソです。
a=11π/12 は答えとして適さないのですが、
そのあたりまで神経を通わせながらaの値を求めることをクセにしましょう。
そうしないと、本当に精密な議論が求められる問題に対応できなくなります。
解答に至る1文1文、1行1行、1文字1文字、全て部分を精密にスキがない!
そういった姿勢が、トップレベルでは求められます。
6分20秒ごろから、問題(2)の解説になります。
『直線y=tと曲線Cが共有点をもつような実数tの範囲を求めよ』
の部分について解説していないように感じるため、
いきなり動画をみると、ちょっと混乱してしまうかもしれません。
これから動画を見る人や、動画を見て混乱した人向けに、
簡単な授業の補足をします。
『直線y=tと曲線Cが共有点をもつ』
→『sinθ=t をみたすパラメータθが見つかる(存在する)』
といえます。(十分性もOKです。念のため。)
θの範囲に注目すると、
『sinθ=t の解θが―3π/4から3π/4の範囲に見つかる、実数tの範囲を求めよ』
ということになります。
すると、
|t| < 1
が求める範囲と分かります。
11分30秒ぐらいからは、ガリガリ計算するだけです。
sinθ=t なので、あとはcosθをtで表せばいいということで、
cos2θ+sin2θ=1
を利用すればいいのですね。
tの範囲によって、ルートの前に±が出たり、+の方だけだったりしますが、
この意味はチャプター4で理解するのがオススメです。
このチャプター3では、一旦計算だけをおって、スルーしましょう。
Chapter4
さて、積分を利用した体積の計算です。
チャプター2の内容と同じですが、
『立式をするために、グラフの概形をつかむ』
ことが第一歩です。
欲しいのは、あくまで立式のための情報です。
細かい極値の情報などはいらない!
ということは、このチャプターでも意識しましょう。
動画の最初から、8分30秒ぐらいまでのところが、
立式のためにグラフの概形をつかむパートです。
色々と有用なテクニックが詰まっていますので、じっくり授業動画を見て習得しましょう。
テンポよく進んでいきますので、この記事で大事なポイントをまとめます。
①直線y=xについて、対称移動すると、曲線y=f(x)の式はx=f(y)になる
まず、この知識を駆使しています。
y=f(x)とx=f(y)の関係は、「xとyを入れ替えた」と言えますから、ラフに、
『直線y=xに関する対称移動→式でxとyを入れ替える』
と理解しましょう。
6分30秒から、7分30秒ぐらいの間で、
先生が急に「パタンと♪」というところで、
①の知識を使っています。
x=f(y)としてグラフをかく
→直線y=xについて、対称移動(これが「パタンと♪」です)
→通常の、xy平面の図に戻る
という手順です。
抽象的でとらえにくいですね。
具体例を紹介します!
知っている例、簡単な例にひきつけて理解するのが、
数学の勉強法のコツですよ~。
では……似たような方法でかくグラフとして、
y=√x
の例があります。
y=x2のグラフをかいておいて、
「xとyを入れ替える」(直線y=xに関して対称移動、「パタン♪」)
ことで、y=√xのグラフをかけました。
この例と同じことを、この授業動画の中でやっています。
②ルートの前が±だったり、+だけだったりするのは何?
7分40秒を少しすぎたあたりで動画をとめましょう。
左側にある、赤と青のグラフが曲線Cのグラフです。
(正確には、曲線Cのグラフのy > 0の部分)
yが1/√2より大きいとき、y=tのグラフは赤と青二つのグラフとぶつかります。
つまり、対応するxの値が二つあるので、これが「±」の二つと対応。
yが1/√2より小さいとき、y=tのグラフは赤のグラフのみとぶつかります。
つまり、対応するxの値が一つなので、これが「+」の一つと対応。
となっています。
グラフで視覚化すると、数式の意味、違いがスッキリ見えますね!
数式の意味、違いを、グラフとセットで理解しましょう。
こうした理解の積み重ねが、正しい数学の「理解」に繋がります。
トップレベルを目指す人は、こういうところにも注目して授業動画を視聴してください。
8分0秒ごろから、動画の最後までが「積分の立式」の内容です。
チャプター2の記事でも書きましたが、
求積で使う一つひとつの積分公式の意味も理解しておきましょう。
『何を足し合わせるのか?』
をとらえるのがミソです。
∫πx2dy
がy軸回転の体積公式です。
この式を丸暗記するのではなく、
『πx2×dy = 底面の半径x、高さdyの円柱の体積』
の足し合わせだと見えていますか?
そんなの聞いたことがない……という方は、
参考書を読んだり、レベルを下げた動画で勉強したりしましょう。
細かい計算は、動画でも、この記事でも、やはり省略します。
数Ⅲの微分積分は、計算力が命です。
トップレベルを目指す人も、そうでない人も、
計算練習は入念に行いましょう。
トップレベル向けの授業動画にふさわしい、
難しい内容が続きますが、引き続き頑張りましょう!