こんにちは!
大学受験エリートのSuuです。
高校数学の勉強法、落とし穴などを紹介する
るるぶ高校数学のシリーズです。
今回は、
数Ⅰ 2次関数 その2 2次関数のグラフ
です。
→前回
前回の内容は大丈夫でしょうか。
関数って何?
グラフって何?
と聞かれて、パッと答えられない人は危険信号です。
先に進む前に、じっくり前に戻って基本の確認をした方がいいです。
さて、それでは
2次関数 ax2+bx+c
の内容に入っていきましょう。
導入の仕方は色々あるかもしれませんが、
平方完成→グラフをかく
という流れを練習するのは共通のハズです。
まずは、この流れを徹底練習しましょう。
前回の記事と真逆のようですが……
さしあたり、「意味」なんて忘れてOK。
なんでこれでグラフがかけているのか?
も気にしなくてOK。
まずは、
サクサクと平方完成ができて、グラフがかける
ことが大切です。
理論的背景は、後からじっくり理解するスタイルで大丈夫です。
ポイント① 平方完成
まずは、「平方完成」を習い、練習するはずです。
平方完成ですが、
x2+2x+2
=(x+1)2-1+2
=(x+1)2+1
とする式変形です。
平方完成は、2次関数だけでなく、
今後も色々なところで登場する式変形です。
式変形の目的を確認しておきましょう。
(〇の2乗)+(〇の1乗)+△
を、
(◇の2乗)+△
の形に変形するのが平方完成です。
「2乗でまとめる」と言うのが、
一番イメージしやすいと思います。
2乗でまとめたいなあ……と感じたときに使います。
(上級者向け(?)に、私のイメージも伝えておきます。
「1次の項を消す」感覚で平方完成をとらえています。
「1次の項が悪さをしている」と感じたときに、
平方完成を使用します。
実際、文字の置き換えで1次の項のない2次式なるので、
この捉え方が本質と信じます。)
今すぐは、その有用性が分かりにくい式変形です。
ですが、今後本当によく使うので、
サラサラと平方完成ができるよう練習しましょう。
ポイント② 平方完成は暗記なんかしない!
平方完成を一般的に表すと、
ax2+bx+c
=a(x+b/2a)2-(b2-4ac)/4a
となります。
たまに、この一般的な変形を覚えようとしている人がいますが……
覚えないでください。
平方完成は、何1つ暗記しません。
平方完成は、
「だったらいいな」と考えて
後から調整する
という式変形の練習に使いましょう。
どうことか。
x2+2x+2
の平方完成で説明します。
まず、
(x+〇)2形にできたらいいのにあ
という「願い」からスタートします。
x2+2x+2
のうち、
x2+2x
のところだけ眺めます。
(この、2次と1次の項だけ眺めるのが平方完成のポイントです。)
そして、
(x+1)2とすると良さそう!
と考えます。
(x+1)2を展開すると、x2+2x+1です。
ほら、2次の項と、1次の項は元の式と一致していますよ。
「だったらいいな」という願いから、ここまで進みます。
次に、後から調整するパートです。
x2+2x=(x+1)2
としたい。したいのですが、これは明らかに間違いです。
そして、この式に手を加えて正しい式にします。
左辺はx2+2x、右辺は展開するとx2+2x+1
このズレを調整するには……右辺の「1」が余計なので……
x2+2x=(x+1)2-1
とすればいい!
これなら、正しい式ですね。
このように考えて、
x2+2x+2
=(x+1)2-1+2
と計算します。
後は、定数項をまとめてあげます。
はい、長いですね。
この、
「だったらいいな」から始めて、後から調整して……
x2+2x+2
=(x+1)2-1+2
と計算するまでの思考。
これが一瞬でできるように練習しましょう。
最初は時間がかかると思います。
ですが、毎回毎回、意識しながら練習していくと段々と早くなっていきます。
最終的には、上記の思考をするのに1秒もかからないようになります。
平方完成自体も頻出ですし、「だったらいいな」の式変形も実戦で重要です。
今、この段階でキッチリ練習することが大切です。
ポイント③ まずは機械的にグラフをかけるようになろう
平方完成ができれば、グラフはすぐにかけます。
教科書や先生の説明の通りに、
x2+2x+2
=(x+1)2-1+2
=(x+1)2+1
と変形したら、
頂点が(-1,1)、下に凸な放物線をかいてあげましょう。
ここの理論背景には、色々な重要事項が詰まっています。
いずれは理解するのですが、一旦はスルーでOKです。
平方完成→グラフを丁寧にかく
の流れを、ガッツリ練習しまくりましょう。
もう、機械的にサクサク練習してOKです。
ポイント④ 平方完成したら必ず検算!
大切な注意が抜けていました。
平方完成をしたら、必ず検算をしましょう。
x2+2x+2
=(x+1)2-1+2
=(x+1)2+1
と計算したら、必ず展開して元に戻るか、確認します。
ちょこっと、頭の中で展開して計算するだけです。
もう、これはクセにしましょう。
平方完成ですが、色々な問題を解くときの「初動」として行う計算です。
今の単元なら、グラフをかくための「初動」として行います。
そのため、
平方完成で計算ミスをする→以降の計算がすべてムダ
となります。
どれだけ勉強していても、どれだけ素晴らしいアイデアが浮かんだとしても、
平方完成をミスしただけですべて水の泡です。
そういう重要な計算のため、必ず検算をするクセをつけましょう。
普段の定期テスト対策から、難関大学の入試対策まで、
すべてで重要な内容です。
必ず、この検算をクセにするよう、普段の練習から意識して下さい。
普段からやっていれば、どんどん慣れていきます。
練度が上がれば1秒もかからず確認できます。
目に見えませんが、
数学が得意な人ほど、こういう検算を一瞬で行っています。
(あるいはもう、無意識に行っているかもしれません)
いかがでしょうか。
前回から一転、まずは理解よりも「できる」に重点を置きましょう。
平方完成さえできれば、グラフをかくのは難しくありません。
そのため、メインディッシュは平方完成にあります。
ただの計算だと侮らないように!
「だったらいいな」の考え方
検算のクセ
など、表に出てこない重要なポイントが隠れています。
こういうところを「意識するか、意識しないか」で、
じわじわと数学力の差が出てきます。
きっちり、神経の通った計算練習をしていきましょう。